1967/2233
勝利へと到達する為の献身
「援護でいいんだ」
穴倉が口にしたのは、穴倉らしからぬ言葉だった。
戦闘生物である穴倉には、当然の様に戦闘衝動がある。
戦いを渇望し、戦いの為に生きる。
その姿は中毒者の様であり、変わることなどない。
……はずだった。
(そう、援護でいいんだ)
穴倉の視線の先には、アリスがいる。
ゾミに向かうアリスが。
そしてすぐ近くにはクマガイの姿も。
だが穴倉の心に波風は立たない。
(援護で……いい)
穴倉は今、クマガイへの対抗心を抱いていない。
ゾミを倒すという目的到達の為に、個としての衝動を抑えている。
「熱線砲」
勝利へと到達する為の献身。
これが今の穴倉の行動の根幹である。




