1961/2233
男じゃねぇか、お前よぉ
その神聖光を帯びた一撃に最初に気付いたのは穴倉だった。
それは戦闘生物特有の本能だったのかもしれないし、偶然だったのかもしれない。
「光が」
次いで誰もが上を見た。
すると迫り来るのは、この場においては誰もが知っている光。
「!」
デシネはすぐさま妻を見て、そしてすかさずアリスを見た。
状況を瞬時に判断したデシネは、一も二もなく妻を抱え、アリスへ向かって投げた。
アリスは少し驚きながらもデシネの妻を受け止め、デシネを見る。
「妻を頼む!」
そう言うが早いか、デシネは波動の光に飲み込まれ、絶命そして消滅した。
その一部始終をただ見ていたデシネの妻。
しかし彼女が泣いたり叫んだりということにはならなかった。
「男じゃねぇか、お前よぉ」
アリスがそう言いながら、組成魔法でデシネを復活させたからだ。
復活しながら、デシネが言う。
「私は敵ではないのですか?」
その言を受けながら、アリスは上空へと跳び上がる。
そして叫んだ。
「俺はさっき言ったよなァァァァッッ!!」
すると、昇るアリスを凝視していたデシネが、ふっと笑って目を閉じた。
「そういうことですか。 ……いいでしょう、あなたの仲間になりますよ」




