バジル
「バジルは、腎臓や肺、あとは腸の寄生虫駆除に役に立つわ。オイルにすれば、抗鬱作用や神経強壮もあるわ。でも妊娠中の使用は避けるべきみたいだわ。殺菌、解熱や吐き気止めの効果も確かあったわ。これも茎ごといってやれ。いっぱいあるからな。まぁ、普通は葉っぱしか使わねぇけどな。」
「何か頼りになるでござるな!薬草博士かっこいい!」
あずみがアリスに抱きついた。
ガインが色恋沙汰に無頓着なので、あずみのスキンシップに遠慮がなくなってきている。
その柔らかい感触を感じながら、アリスは熟考する。
アリスが植物に興味を持ったのは、実は、恩返しの為からではなかった。
この世界に疑念を抱いたのが、本当の理由だ。
それは、ゴードンの家にある薬草図鑑を眺めていた時のことだった。
図鑑には、この世界特有の植物と共に、見覚えのある植物がこれでもかと載っていた。
微弱な薬草という位置づけながら、ポーションの効果を整えたり、錬金術にも使われていたりと、広く浸透している様子で、そこにアリスは作為的なものを感じていた。
他にも気になることがある。
高木、いや、リンガについてだ。
どれだけ調べても、この世界にはリンゴが存在せず、高木が転生したリンガが代替として存在している。
しかし、他の植物の場合、代替ではなく、別に存在しているのだ。
これはきっと…、きっと…、きっと…、えーと…。
「おっぱい柔らけぇ…!」
以後、アリスの思考は停止したままであった。




