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全部決められてた
「俺たちはこの世界の神に造られた存在だ。 アリスはアリスとして造られた。 俺は俺として。 クマガイ、お前もそうだ。 服部も、池中も、高木も、泥島もそうだ。 そして俺たちは全員、アリスの友だちとして造られた。 俺たちの存在は、ただアリスの為にある」
穴倉の言葉はおおよそ正しい。
誰もが、アリスの為に造られた存在なのだ。
しかし、全てが穴倉の言った通りではない。
そこには、穴倉にも知り得ない意図があった。
「……」
無音に佇む三者は少しの間ただ黙る。
二の句をつげない穴倉は、これでクマガイが何を思うのか、知りたいと思っている。
アリスにも細かく聞いてみたい、と思う穴倉だが、アリスの顔を見てみると、そわそわしていて、不安げに見えた。
アリスはクマガイが傷つかないか心配になっているのだが、穴倉にはそれはわからない。
少し首を傾げてアリスを見ているだけだ。
そんな中、クマガイが口を開いた。
「俺らの関係は、全部決められてたってこと……?」
「そういうことだ」
言い放つ穴倉の目は落ち着いていて、クマガイを見据えている。
クマガイの体からは闇が漏れ出ていて、まとわりつく様にクマガイの周囲を漂う。
穴倉は、今すぐにでも戦闘が再開すると思い、身構えた。




