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意義あるものに他ならない

 アリスを振り切りたかったのは、穴倉にとってアリスが『特別な存在』だと設定されているからだった。


「皮肉なものでさ、俺は何もかも知って、逃げ出したよね」


 突然の穴倉の語り。

 アリスもクマガイも、穴倉に注目するが、どうにも怪訝な顔になってしまう。


「オイオイ、何を言い出したんやお前は」


「いや、ほんと。 穴倉って何でそうなの?」


 唐突な穴倉の発言に戸惑うアリスとクマガイ。

 今の二人の関係性は不穏さを孕んでいるはずだが、何の淀みもなく同意見を口にした。

 今は戦闘中で、悠長に話す雰囲気ではない。

 だが、束の間アリスもクマガイも素になった。

 穴倉はそんな二人を少し笑う。

 誰の立ち位置がどうなろうと、まるで友だち同士の様な気安い絡みになってしまう。

 それは戦いの中である種の救いになっていると思った穴倉は、この絡みに乗ろうと試みる。


「そう造られたからだよ、この世界で。 だから俺は逃げ出したんだよ」


「えっ」


「えっ」


 ポカンと口を開けるアリスとクマガイの視線が穴倉に集中する。

 クマガイが気にして、アリスが誤魔化そうとしていた話の核に無神経に触れた穴倉の返答。

 それはある意味では大失敗だが、しかし、今の三者にとっては、意義あるものに他ならない。

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