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コントロールから外れたクマガイ

 これに戸惑うのは、黒球の欠片である。

 黒球の欠片はクマガイの心に染み込んでいて、少なからずクマガイの情緒や性格に影響を与えている。


(……!)


 だからこそクマガイがアリスに爪を向けるという事態に発展したわけで、黒球の欠片の思った通りに事が運んだが、そこからがとことん上手く行かず、辟易していた。

 クマガイを滞りなく堕としたつもりで、この局面で次はアリスをターゲットにするはずでいたのだが、何だかあてが外れてしまい、ならばとシャノンへ矛先を向けようとしたが、それも阻まれてしまった。


「気に食わぬな」


「そうだな」


 ガイン、フォンテスが青筋たてて目を見開いている。

 そして視線の向かう先はクマガイである。


「……!」


 黒球の欠片は気付く。

 どうやら彼らを煽るだけ煽る形になってしまったことに。

 どうしたものかと思いながら、とりあえずクマガイをコントロールしようとするが、これが上手く行かない。

 クマガイは黒球のコントロールから外れ、卑屈にヘラヘラと笑いながら、もみ手をし、アリスへ向けて媚び始めている。


「へへへ……、あのさ……」


 だがアリスはクマガイを睨んでいて、全く取り付くしまがない。

 するとクマガイの心が弱気になり、揺らいだ。

 その瞬間、黒球の欠片は、再三クマガイをコントロールしようと試みる。

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