表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1901/2233

電気ナマズだわ

 その瞬間、穴倉は、悲嘆に暮れる顔になったが、しかし、意識はそっぽを向いたアリスにではなく、クマガイへと向いている。

 視線もクマガイへと向いている。

 そして口を開けば、口調は穴倉特有の、抑揚のないもの。


「これは困ったね」


 すんなりと発せられた言葉からは、困った様子はかんじ取れない。

 穴倉の目は、左右別々に動き、片目はクマガイを、もう片方は吸血鬼たちを見ている。

 そして口をついて出るのは、尚もアリスへの反応。


「俺はナマズには似てないと思う」


 対するアリスが、簡潔な返答を間髪入れず放つ。


「ナマズじゃん」


 その瞬間、クマガイが駆け出した。

 アリスに向かって一直線。

 みるみるうちに距離を詰める。

 クマガイは(そう)(げき)を繰り出すつもりだが、それはかなわない。


「……っ!?」


 アリスとクマガイの間に電光がはしり、クマガイは咄嗟(とっさ)に体をよじって飛び退いた。

 電光を放ったのは、穴倉である。

 (てのひら)が時折、発光している。

 黒球の欠片を取り込み、得た能力なのだろう。

 それを見てアリスが言う。


「ナマズじゃん。 それお前、電気ナマズだわ」


 穴倉は神妙な面持ちになり、数瞬静止した後、小さく頷いた。


「俺もそう思う」


 そして、認める発言をした時にはもう、穴倉の顔は無表情。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ