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穴倉と向かい合う
クマガイは穴倉を、ある意味で、兄弟みたいなものだと思い始めている。
(こいつも俺も、誰かに造られたんだよな。 多分、神的な存在に)
自分が誰に造られたのかまでは、クマガイには分からない。
だが、朧気に、創造主の存在をかんじている。
そして何だか戦う気になれなくなっている。
「……」
無言のクマガイ、その魂は場に座り込む。
穴倉と向かい合う様に、である。
激突はあるだろうとクマガイは思っていた。
何だかんだ、わだかまりが再燃すると思っていたのだ。
だが、穴倉の意識、感情の色に触れると、ただ穏やかに静まり返っている。
戦闘生物である穴倉が戦いの意思を見せないのは不可解だと思いつつも、クマガイは安堵している。
戦えば勝ち目などは薄かったはずだからだ。




