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こんなとこで死ねるか
アリスは考える。
自分たちは人間ではない。
アリス、服部あずみ、池中瑠璃、高木亜実、泥島保典、穴倉羊透、クマガイ。
全員、前世の記憶があるが、それは偽りのもの。
植え付けられた記憶でしかない。
(まぁよ、関係性は今から深めて行きゃいいけどよ)
アリスは基本的に前向きだ。
思考は浅い部分で止まり、ポジティブな結論を出しては、それに邁進する。
しかし、それすらも作られていたのではないか?と考えると、流石に思うところはある。
(俺たちの前世の記憶の何もかもが作られてたってことならよ、俺って……)
アリスは、基本的に前向きだ。
(可愛いし、モテるし、強ぇし。 これは明らかに選ばれし者なんだけども、俺って……)
故に、ざっくりとした思考を抱くアリス。
浅い部分で止まる、ざっくりとした思考に支配されるアリス。
「俺って、童貞じゃねーか!」
これは、世界とアリスたちのことを考えるにおいて、今、必要ではない情報かもしれない。
しかしアリスにとっては最も重要なことの一つ。
「こんなとこで死ねるか!」
走る速度が上がる。




