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自爆は突然に
ただ、徐々に大きくなり、闇色の範囲を広げてゆく。
黒球は触れたものを消し飛ばす。
故にアリスたちはじりじりと退く。
「チッ」
その時、アリスは舌打ちしつつも、目力は強い。
流し見る先は穴倉。
(行けや)
アリスの思考はシンプルなもので、他に何も思うところがない。
穴倉はその視線をかんじながらも、特に気負う様子もなく、スタスタと歩いて前へ出る。
アリスの視線は、穴倉の背中へと移る。
(よっしゃ、ちょっと距離を取……っ!?)
アリスが更に距離を取ろうとした瞬間。
穴倉の体から、灼熱の熱気が溢れ出した。
驚きながらも、踵を返して走り出すアリス。
「ちょ、馬鹿お前、早いわ!」
「えっ、ごめん。 でももう始まっ」
喋っている途中に穴倉は絶命し、炎に包まれ、火球となる。
振り返らず必死に走るアリスは絶叫した。
「お前! 俺が巻き込まれて死んだら詰むんやぞ!」




