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何回でもやればいい
そんなアリスを見る穴倉。
その顔は無表情。
立ち尽くし、時折目を伏せたり、かと思えばキョロキョロ辺りを見渡すが、やはり無表情。
この穴倉の様子を見て、感情がわかる者はこの場にいないだろう。
まさに、何を考えているのかわからない。
穴倉はこの言葉を体現していると言えるだろう。
だが、考えていることは、とても素直で、シンプルだ。
穴倉は自らの口を開き、思考と寸分違わず、思っていることを言葉にする。
「ダメでも、何回でもやればいいんじゃないの」
その一言は、穴倉のこれまでそのもの。
いつだって誰とでも対峙し、熱線砲を放ってきた。
時には一撃で敵を葬り、時には全く効果が見えない時もあった。
だが、構わず戦い続けた。
その結果、勝利した数は、意外に少ない。
言い換えれば、負け続けたのが穴倉の生だ。
しかしそれを穴倉は後ろめたく思ってはいない。
むしろ誇りにさえ思っている。
敗北は敗北ではないと、穴倉は思っているのだ。




