1812/2233
邪神デシネは、既に
それはある確信を抱いているからこその輝き。
ジャン・ジャックには、確信を抱ける行動をしたという自負がある。
それは、命を賭した行動のこと。
否。
命を投げうっての行動のこと。
生命力を全て注ぎ込んで、デシネに悪薬を注入した行動のこと。
「アリス様」
故にジャン・ジャックは、アリスにそのことを伝えようと、話しかける。
今、デシネに起こっているであろうことを伝えようと、話しかける。
するとアリスがジャン・ジャックを仰ぎ見た。
二人の目が合い、アリスが口を開く。
口内の尖った牙がちらりと見えた。
魔族の名残がある牙であるが、ジャン・ジャックは恐怖をかんじない。
「どうしたよ? あぁ?」
答えるアリスの雰囲気は、存外柔らかい。
ジャン・ジャックに対して、警戒心や刺々(とげとげ)しさの類いは見られない。
それは、アリスがジャン・ジャックを仲間扱いしていることの表れであり、ジャン・ジャックにとって、何よりも嬉しいこと。
(この方についていこう)
故に、改めてアリスへの追従を決意するジャン・ジャック。
しもべとして、伝えるべきことを伝えようと、跪く。
「申し上げたいことがございます。 邪神デシネは、既に死亡しているのではないかと」
「おぉん!?」




