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黒球と閃光
目が血走り、額が、胸が割れた。
二つの砲門が覗き、その奥が輝く。
心臓の脈動と共に、輝きが次第に増してゆく。
そして灼熱の閃光が放たれる。
「熱線砲!!!」
その時、誰もが目を細め、顔を背けた。
至近距離での混血熱線砲、そのまばゆい閃光がそうさせた。
集束された光が黒球に向かって伸びる。
そして直撃した。
……かに見えた。
「!?」
誰もが口にしたのは、声にならぬ声。
それもそのはず、黒球がダメージを受けている様子がないのだ。
熱線砲は確かに黒球に当たっているにも関わらず、だ。
穴倉の額から、胸部から放出された閃光は次第にほどけ、途切れ途切れとなり、遂には消えた。
「何ィ!?」
驚愕のアリスが穴倉を見る。
穴倉に取り乱した様子はない。
だが、険しい顔で黒球を睨んでいた。




