1783/2233
いつもこうだ
(そしてゴブリン。 己の生い立ち……)
ガインは、自分のこれまでを思う。
聖騎士としてのこれまで。
ゴブリンとしてのこれまで。
聖騎士としての働き。
人でない種族、ゴブリンであること。
その生い立ちは、ガインについて回る。
(己は……)
しかし、ガインの中で、成功体験というものはない。
聖騎士として名を馳せたのは、成果をあげて来たからなのは間違いないのだが、ガインはそうは思っていない。
ガインは、いつも苛烈に力を振るって来ただけだと思っている。
己の感情のままに、神殿の判断も仰がず、だ。
目の前の人々の為に戦ってきた、とされること自体が、ガインにとっては歪んだ評価だ。
「己は、いつもこうだ」
大剣の柄を握る手に力が入る。




