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打ちのめされるデシネ
義妹への贖罪を求めるガインの言葉。
それは、腹の底からうなる様な声で、デシネを圧倒し沈黙させた。
「……」
デシネを黙らせたのは、ガインが醸し出している、殺意と敵意。
それは、もうこれ以上ない程に苛烈で、爆発的で、狂気をかんじさせるもの。
ガインは目を見開いた、鬼の形相。
デシネの目には、ガインは到底正気には見えない。
だが、とてつもない迫真力を伴っていて、とにかく憎悪されていることが分かってしまう。
そのことに打ちのめされるデシネは、苦悶の表情でガインを見る。
何故こうなったのだろう。
そう思いながら。
「分かり合えた相手のはずが、まるで別人の様だ」
「貴様と分かり合ったことなどない」
「私たちはひととき、友であったはずだ」
「貴様の錯覚だ」
「……そうか」




