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デシネを殺さねばならない
その言葉には、デシネの偽らざる気持ちがこもっている。
妻の為に我が身を犠牲にし、古今東西の能力を、技能を、術を、魔法を研究、実験したデシネ。
方法論としては、勉学を修めたということになる。
それは確かに、努力と呼べる類いのものではあるのだ。
しかしそれは、ガインには伝わらない。
大剣を構え、二撃目を狙うガインの目には、憎しみが宿る。
「貴様がどんな努力をしたとて、己がそれを認めることはない」
その言葉には、ガインの本音がこもっている。
デシネとひとときの邂逅を果たし、友だと思えた瞬間が確かにあった。
何か、通じるものがあった。
だからこそガインは、デシネがアンデッド事変の黒幕だったことが許せないし、癒してくれた義妹の母を狂わせたことを恨みに思っている。
ユウの母を殺したのはガインであり、その贖罪は果たすつもりだ。
だが、その為には、デシネを殺さねばならないとも決めている。




