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努力だと言ってもらいたいな
「……!」
デシネの顔がこわばる。
人であることを捨てたつもりはない。
故に、ガインの言葉に動揺する。
邪神となったのは、永遠の時の中で生き長らえる為だった。
そしてそれは、妻を助ける方法を見つけ出す為。
その為にならば、他人をそそのかしてきた。
そして実験台にしてきた。
確かにそれはほめられたものではないだろう。
それはデシネにも分かる。
だが、ガインならば分かってくれると。
気持ちを理解してくれるとデシネは思っていた。
人の中で孤独でいたガインならばと。
デシネが、妻を助ける為に生きてきたことを、ガインならば理解してくれると思っていた。
だがガインは、デシネに牙を剥く。
何度でも向かってくる。
「……!」
かつてデシネは、異界と繋がる方法を編み出した。
そして邪神と一体化したのだ。
それはデシネにとっては。
妻を助ける為の。
「努力だと言ってもらいたいな」




