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あなたの魔法、危険ですね
だがフォンテスは黒棘を避けるのではなく、回し蹴りを繰り出した。
フォンテスの体は炎を纏っていて、蹴りが炎の尾を引いた。
「おァァッ!」
黒棘がフォンテスの足に微細な傷をつける。
だが同時に、炎に灼かれて消し炭となった。
そのダメージはデシネに跳ね返る。
「っ……!」
灼かれた黒棘は、おびただしい数のうち、ほんの数枝。
邪神デシネに跳ね返るダメージ自体は、ごくごく微小で、気にする様なものではない。
だが、デシネにとって、看過出来るものでもない。
何故ならば、フォンテスの炎が強くなっているからだ。
最初の突貫の際の炎気は、難なく黒棘で貫けた。
だが今は、薄皮一枚傷つける程だ。
邪神であるデシネが、ほんの少しの敵意を、心の中で上乗せすれば、黒棘は禍々しく尖り、今の炎気を貫通することなど造作もないだろう。
しかしそれでは、問題の解決にはならない。
問題とは、フォンテスの炎が、先程よりも強くなっているということ。
そして、それを成したのは。
「あなたの魔法、危険ですね」
アリスの組成魔法である。




