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あいつにやらせてみるわ
クマガイに、おふざけ半分の様な呼びかけながら、しかし、アリスは打開策を考えている。
(まぁよぉ、思い付いてることはあるんだけどよぉ)
しかし、クマガイに伝えはしない。
策がある、と言いはしない。
今はただ、アイデアとして持っているだけだ。
『ぐはははは』
そして笑うアリス。
その感情の色は、クマガイに伝わる。
『何? 何か策があるの?』
クマガイとすれば、アリスが何かを企んでいることは分かった。
だが、全てが分かるわけではなく、感知出来たのは、不敵な感情の色だけだった。
『ねぇ? 何かやれるならやりなさいよぉ!』
『その前によぉ』
『ん? 何?』
『あいつにやらせてみるわ』
アリスが目を向けたのは、フォンテス。
黒棘をかいくぐり、再びデシネへと突貫しようとしているフォンテスである。




