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何故それを
だが、フォンテスのそういった態度は、シャノンの求めているものではなかった。
主には、気さくさなどいらない。
尊大な態度で接してほしい。
シャノンは心のどこかでそう思っていた。
(何故)
シャノンが見上げるフォンテスは、炎をまとって上昇してゆく。
攻撃を避けながら、デシネへと向かって。
(何故それを)
フォンテスは、アリスの背中を追う形で、デシネに迫る。
「何故それを、お一人でやってくれないのですか」
孤高の主こそが、シャノンの望むフォンテスの姿だった。
だがその声は、フォンテスには届かない。
それどころか、この場にいる誰一人として、シャノンの吐露を聞いてはいなかった。




