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二人の眼光
墜ちて来たフォンテスに、生命の火がともり、燃え上がった。
そして再び翔ぶ。
その姿を見上げるマシアスには、フォンテスの姿は、とても雄々しく、尊く見えた。
(そうだよ、墜ちたってよ、何度だって翔べばいいんだ)
マシアスは既に、自分のプライドにこだわらず戦い始めている。
だからこそ思うところがある。
(フォンテス様は、意地張って自分だけで何とかしようとはしねえ)
イゴールも思う。
(フォンテス様に不甲斐なさをかんじることはある。 だが)
そして、熱い眼差しでフォンテスを見上げる。
その目に、フォンテスを軽んじる色はない。
むしろ、信頼と尊敬の色に染まっている。
マシアスが拳を握る。
(俺たちの力だって、誰の力だって、こだわりなく使う)
イゴールも拳を握る。
(失態をあるがままに受け止め、前に進もうとするのがフォンテス様だ)
マシアス、イゴール。
二人にとって、誇りとは。
「諦めねえ」
「突き進むのみ」
二人の眼光は、いつになく鮮やかで、強い。




