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ジャン・ジャックの決意
「な……!?」
ジャン・ジャックは驚愕し、目を見開いた。
驚愕の理由は二つ。
まず一つは、アリスの距離感。
ジャン・ジャックにとってのアリスは、慕い、崇める対象である。
だがアリスは、気軽に目線の高さを合わせ、額をつけてきた。
ジャン・ジャックはアリスを母に等しい存在だと慕ってはいたが、体温さえかんじるこの行為は、まるで本当の母の様。
とはいえ、ジャン・ジャックは殺人を繰り返す身。
故に、自分などに近付いてくれるアリスに対して、罪悪感でいっぱいになる。
(俺なんかに、こんな……!)
苦悶の感情に押し潰されそうになりながら、しかし、ジャン・ジャックは、もう一つの驚愕理由にすがろうと思う。
それは、邪神殺し。
そんな大それたことを、ジャン・ジャックの女神たるアリスがやろうというのだ。
そしてそれを、自分に打ち明けてくれるのだ。
(こんな使命を与えてくれるのならば)
ジャン・ジャックは決意する。
(俺のこれまでを、この方に、アリス様に、打ち明けてしまいたい。 それでももし、アリス様が俺を僕としてくれるのならば)
改めて忠誠を誓おう、と。




