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アリスの懸念
横につけるアリスをチラチラと見やりながら、クマガイはデシネとの距離を詰め続ける。
発言の通り、クマガイは、再度の攻撃を狙っているのだ。
もちろん、先刻の様な不意打ちを狙うつもりだ。
だが、初撃ならいざ知らず、何度も不意打ちが通じるものではない。
と、アリスは考えている。
(クマガイこの野郎、また不意打ちを狙ってやがるんだろうがよぉ)
アリスがデシネの顔を見ると、緩みなど欠片もない。
(隙なんてねぇわ。 それによぉ……)
懸念はもう一つある。
(野郎は、まだ手の内を何も見せてねぇわ)
デシネがどんな攻撃手段で来るか、知る由もないのだ。
故にアリスは。
(だから、俺が)
クマガイの矢面に立つ気なのだ。




