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フォンテスは待つ
フォンテスは、それを察したわけではない。
これまで通り、シャノンが傍らにいてくれるものだと思っている。
だからこそ、より理解を深めたいと思い、シャノンの意見を訊いた。
結果は、これといって建設的な意見が出たわけではなかった。
(……)
だがしかし、フォンテスは満足だった。
何故ならば、シャノンがフォンテスのやり方に反発したからだ。
吸血鬼は一族間の和を重んじ、目上を敬う。
最上位の存在・真祖の吸血鬼であるフォンテスは、絶対的な存在。
逆らわれることなど普通はない。
なのにシャノンは反発したのだ。
それがフォンテスにとっては、何よりも嬉しいことであった。
(どんな答えが返って来ても、甘んじて受け入れるつもりだが)
しかし、ついぞや、シャノンからの明確な意思表示はなく、フォンテスはただ待っている。




