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さすがに俺が悪いよ
(いや、ごもっともだよ……!)
クマガイは肩を落とし、うつむいた。
アリスがのっしのっしと歩いてきて、クマガイの眼前で止まる。
クマガイは蛇に睨まれた蛙の様に動けない。
そして、かすれる声を出す。
「座ります……」
腰を下ろすクマガイ。
座れとは言われていないが、正座して、神妙な面持ちで目を瞑る。
これはクマガイなりに、精一杯の反省と謝罪の意を込めた態度であった。
目を瞑ってもわかる、アリスの気配。
小さな溜め息が漏れたのがわかった。
(怖ぇ……! これブン殴られるやつだ……!)
クマガイはアリスを知っている。
この世界で少しばかりアリスとの距離感が変わったと思うクマガイだが、しかし、やらかしてしまったからには、かつてのアリス、いや、有栖川が頭をよぎる。
(そんで踏みつけられる流れだよ絶対……! でもこれは……これは……)
今回クマガイは、言ってることとやってることが全く違った。
そしてクマガイはそれを。
(さすがに俺が悪いよ……)
自覚出来ていた。
以前のクマガイとは違う。
自分を見つめることが出来るのだ。




