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お前に一旦任せるわ
「あ? 何が危険なんだよコラ」
クマガイにはすぐブチギレると指摘しておきながら、アリスもまたすぐブチギレる性質の持ち主である。
アリスの圧を受けたクマガイは、萎縮と困惑の入り雑じった表情でのけ反った。
「ひぃ。 そういうとこだよ。 お前だってキレるじゃん」
「あっ、てめー……」
アリスは悪態を突こうとしながらも、一理あるなと思ってしまい、言葉が続かない。
そしてしばらくの沈黙の後、腕を組み、足をあぐらに組んでその場に座り込んだ。
「お前に一旦任せるわ」
「! ……わかった」
クマガイとすれば責任重大である。
……そう、責任重大のはずなのだが、クマガイはあまり重圧をかんじてはいない。
それよりも、アリスに一旦任されたことに感激している。
虐げられてきた思いがある分、その張本人に認められたというのは喜びもひとしおなのだ。




