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煽ってんだわ
その目はアリスを見据えるが、アリスは目をそらして素知らぬ顔だ。
「いやまじでまじで。 人違い人違い」
棒読み声で、人違いだと言い張るアリス。
クマガイは困惑の表情でデシネとアリスを交互に見る。
アリスはどんどんふてぶてしい態度になってゆく。
顔の表情も崩れ、眉を段違いにして、薄ら笑いさえ浮かべ始めた。
今にも唾でも吐きそうな顔で、ちらりちらりとデシネを見る。
すると、デシネの顔に怒りの色が混じっていく様に、クマガイには見えた。
慌てふためくクマガイが手でバツ印を作る。
「ちょっお前! 印象悪い、印象悪い!」
「あぁ? おー」
アリスは薄ら笑いを浮かべたまま、デシネと視線を合わせる。
そして小声で呟く。
「煽ってんだわ」
「えっ」
確信犯のアリスに、クマガイはまた驚きの大口を開けた。




