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己が
「邪教の司祭デシネよ、決着の時が降ってわいたこの瞬間を己は嬉しく思うぞ」
ガインの目に強い光がともる。
その光は、戦いを待ち望む力強さに溢れ、そこに躊躇はない。
ガインはかつて、デシネを取り逃がしていた。
「あの日、あの時、貴様を逃がした己は愚かだった。 だが、あの時、殺さなかったからこそ、後に、貴様がザハークに与する者だと知ることが出来たのだ」
ガインはその目に更なる強い光をともす。
それは、殺意の眼光。
だが、ほの暗さは微塵もなく、ただ燃え盛る戦闘意欲と結び付いた、火花散る激しい眼光。
「ああ、私の本当の居場所を知られてしまいましたか」
残念そうな台詞のデシネ。
だが、その言葉には戦意が含まれていて、対峙の緊迫感がいやがおうにも高まってゆく。
そんな中、ガインは目を血走らせながら笑い、言葉を吐き捨てる。
「貴様が誰であろうと己が殺す」
「……なるほど」




