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素直な問い
シャノンはいつしか、戦い方に独自のこだわりを見せる様になってきた。
多対一をよしとしない価値観は従来の吸血鬼の価値観にはないもの。
言うなれば、人間の、騎士の精神に近い。
シャノンは眼前でデシネと対峙するガインを見る。
その姿は人間ではない。
(ゴブリンの聖騎士……!)
ガインの価値観がどういうものなのか、シャノンは知らない。
だが騎士の最上位である聖騎士ともなれば、高潔な精神を持つ存在なのだろう、とシャノンは考える。
かの超人勇者ユウを差し置いて、神殿の象徴である聖騎士となるのだから、生半可なゴブリンではないはずだ、と。
そう思うと、デシネへの興味も際限なく膨れ上がる。
デシネは、天使ゾミをいずこかへと消し、聖騎士と因縁があるのだ。
ガインとデシネ。
どちらもシャノンの興味の対象。
そしてそれは、シャノンにとって、生き方の指針となり得る対象。
「あなたたちの間に、一体何があったというの」
だからこそ、シャノンの口をついて出たのは、二人への素直な問いだった。




