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スライムクイーン空を飛ぶ
涙が止まらない。
私は、滑空しながら泣いていた。
穴倉とおぼしき魔物に里を滅ぼされたスライムたちに、強いだの、美しいだの、慈悲深いだの、女王だのとおだてられ、いい気になって、彼らの旅に同行するところまではよかった。
穴倉が殺戮を敢行したというならば、友人である私がそれを正してやるのも友情だろうと、今は飛びながら考えているが、正直、おだてられて流されてこのザマだ。
あぁ、私は何故今飛んでいるのだろう。
そうだ、思い付きを実行に移した結果がこれだ。
流されても、自分の意思でも、今日はもうダメだ!
「何でこうなるのよ!誰か助けてよ!」
泣き続けていた私は、つい声に出して叫んでしまっていた。
すると、近くを飛んでいた、数羽の青い鳥のうちの一羽が、こちらに近づいて来た。
「え?池中さん?」
「何よあんた!私は今落ち込んでるの!あっち行って!」
私は自分の形をあさっての方向に鋭く尖らせ、水を噴射して、爆発的な速度で鳥から遠ざかる。
って、何故、鳥が喋れるの?
「高木ですー!池中さーん!高木ですー!」
「た、高木!?生きていたの!?」
高木は、鳥になっていた。




