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不敬
シャノンは、マシアスとは違う考えに至り始めている。
もとい、従来の吸血鬼とは違う考えに至り始めている。
(やはり私は不敬か……)
故に、他の吸血鬼では到達しないであろう苦悩も抱える。
(ある意味、私は最も不幸な吸血鬼なのかも)
シャノンは、視線をデシネからフォンテスへと移す。
そこにはデシネを追う炎の魔人がいる。
(やはり私は)
シャノンは、フォンテスのことを大切にしたいと思っているし、敬愛もしている。
それは確かだ。
だが、その為には、押し殺さなければならないものがある。
そして、それが吸血鬼としての当たり前だと理解出来てしまうが故に。
(やはり私は、不敬だ)
吸血鬼としてのシャノンのこれまでが崩れようとしている。




