1659/2233
シャノンのままで
「私が何者なのか、あなたたちには分からないかもしれない」
その言葉は、まるでシャノンの心の内に返答したかの様であった。
シャノンは驚きながら、デシネの目を見る。
デシネもシャノンの目を見るが、シャノンには、それが本当に自分に向けられた視線なのかどうか、わからなくなった。
(……?)
デシネの目は、鈍く光っている様でいて、その実、奥の奥まで深い闇色をしている。
それは不気味でありながら、シャノンには魅惑的な何かをかんじさせるものだった。
(私は、何かの術にかかっているわけではない)
シャノンは自分の意識を確かめながら、深みにはまってゆく。
(だけど、この者をもっと見ていたいと思わされている)
紛れもなくシャノン本人の気持ちのままで。




