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デシネの目
シャノンから見ると、デシネは脆弱な人間にしか見えない。
痩せ細り、生きているのか死んでいるのか分からない程に頼りなく見えるが、乾いた目に弱さはなく、むしろ圧すらかんじる。
この目と同じ目を、シャノンは知っている。
(信奉者と同じ目だ)
吸血鬼には、それを崇拝し、支援する人間たちがいる。
それが信奉者と言われる者たちだ。
富める者は吸血を受けて吸血鬼の末端に加わり、以後もその富を差し出して発言権を強めていく。
貧しい者はただただ金銭を差し出し、それがよい行いだと信じて疑わない。
その者たちの目に、狂信の目に、デシネの目が似ているのだ。
(何を信じて力にしている?)
シャノンの心には、デシネに対する興味が生まれている。
それを察知するデシネが口を開く。




