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主君の底力が誇らしい
(ない頭で考えるのはめんどくせぇけどよ)
同時に、イゴールとフォンテスが他方向からデシネに迫る。
いや、若干フォンテスが出遅れている感はある。
だがマシアスは、先程の様にはフォンテスを気遣おうとはしない。
「くぉぉッッ!」
すぐにフォンテスが追いついてくる。
これをマシアスは見越していたのだ。
(やっぱすげぇぜフォンテス様は)
炎闘気によってフォンテスの力は増幅されていた。
だが、それは長くは続かず。
力の代償は大きく、反動が来る。
だからこその失速だったが、フォンテスは持ち直し、速度が更に上がって来ている。
より速くなっている。
いつしかマシアスたちが必死について行く程になってくる。
マシアスは、そんな主君フォンテスの底力が誇らしく、頼もしくて、思わず口もとに笑みを浮かべた。
視界の端に見えたイゴールもニヤリと笑う。
マシアスは、それがまた嬉しかった。
(そうだよな、お前も同じ気持ちだよな)
言葉がなくても分かる。
実感出来る。
イゴールも仲間なのだと。




