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勝ったな
「あちらはどうやら、カタがついた様だな」
イゴールが、真一文字に結んでいた口を開き、誰に言うでもなく呟いた言葉は、アリスたちとプレの戦闘終了についてだった。
「ぐ……ッ、おの……れ……」
斬撃を食らったゾミは、肩口からとめどなく出血し、意識朦朧となっている。
何とか意識を保とうと、頭を振るゾミ。
しかし意識は薄れてゆく。
ゆっくりと降下したゾミは、地に足をついた。
追って降りる吸血鬼たち。
「……ッ」
足から力が抜けてふらつくゾミ。
それを見る、万全の吸血鬼たち。
ゾミの顔からは血の気がひき、目はまどろみへ向かって閉じ始める。
(くっ、まさかこんなところで、私が……)
全身から力が抜け、やや前のめりとなるゾミ。
誰もが勝利を確信した。
「勝ったな」
吸血鬼の長フォンテスのこの言葉は、まさに勝利を確信し出たものである。
誰がどう見てもゾミは致命傷を受けていて、今まさに死に向かい倒れゆくところ。




