魂の同居
その輝きは、女神たちの、天使たちの髪色を思わせ、神々しささえまとっていた。
「おい、のじゃ姫、こりゃ何だ」
『のっ、のじゃ姫!? 妾の名はアプリコットじゃ』
「ほんならプリコ」
『変なところで区切るな! もう姫でもよいわ』
アリスは、自分の中にアプリコットの魂があるのをかんじ、対話をしているが、他の者には独り言を言っている様に見える。
だが、穴倉だけには理解が出来た。
竜と融合した穴倉だけには、理解が出来た。
(剣の魂がお前の中にいるんだな、アリス)
何を話しているのか、その内容はわからない。
だが、悪い雰囲気でないのはわかる。
ガイン、ジャン・ジャック、そして自分と同じ様に、剣化していたアプリコットもまた、アリスと何だかよくわからない絆を結んだのだと、穴倉には理解が出来た。
剣が何者なのかはわからない。
だが、穴倉には、こう思えた。
「仲間、か。 まぁ、よろしくな」
それは紛れもなく、独り言である。
だが穴倉にとっては、“俺はもう一人じゃない”と、何故だか思えた瞬間であり、どうにも口からついて出た言葉であった。
アリスとアプリコットの魂の同居は、穴倉と竜の魂の同居と似ている。
穴倉は、今では竜の魂と融合し、何者かわからぬ何者かになった。
そんな経験をしたのは自分だけだし、これからもそうだと思っていた。
だが、似た存在が現れた。
それが孤独感を完全に止めた。
アリスにある種、置いていかれると思っていたが、まさか追って来られるとは、思いもしなかった。




