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プレの憎悪

 穴倉の触手が吸っている液体は、血液である。

 そしてそれは、先刻吹き飛ばされたプレの腕から吸い上げられているのだ。


「俺は化け物だよ。 どうあがいたって、それは変わらないんだ」


 見開いたままの穴倉の目は、みるみる充血してゆく。


「でも、食えば食うほど、俺は進化する」


 次第に眼球全体が赤黒い色で満たされる。

 触手に血を吸われているプレの腕は萎れてゆき、遂には干からびた。

 プレは、先程まで自分の体の一部だった腕の惨状を目の当たりにし、穴倉に対して激しい憎悪を抱いた。


(こいつは何が何でも殺す)


 その殺意が空気を震わせる。

 戦意の尖鋭化をかんじ取る穴倉もまた、戦意を爆発的に発散する。

 これまでの笑みよりも更に尖った笑みを浮かべる穴倉は、プレからかんじる憎悪に一種の快感を覚えた。

 が、はたと気付く。

 アリスもそこにいて、この腕食いを目の当たりにしている。

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