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穴倉は見ている
どことなく衝突の空気が終息したアリスたちを睨むは、プレ。
片腕を吹き飛ばされた今、追撃されれば敗戦は必至。
しかしアリスたちは悠長に構え、一向に攻めてくる気配がない。
プレを多人数で囲みながら、大きなダメージを与えたと見るや放置して、自分たちの会話に気が逸れるアリスたちの振る舞いは、プレのプライドをいたく傷つけた。
(屈辱だね。 ……けど、好都合だ)
プレの肩口、その傷の断面が発光し、腕が再生されてゆく。
少しでも気付かれにくくなる様に、アリスたちから肩口を隠す様に半身になり、回復スキルを使うプレ。
その様子を、アリスも、ガインも、ジャン・ジャックも見ていない。
(回復が終われば、また戦える。 今度は油断しない)
「……なんて思っているんだろうな、お前は」
「!?」
誰もが見ていないと思われたプレの回復だが、背後から見ていた者がいる。
穴倉である。




