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生き返らせてやってほしい

 突然話を振られ、目を丸くしたアリスが口をぽかんと開けた。


「んぁ?」


 間抜けな顔だが、それでも尚、美しい。


「何じゃらほい」


 そして間抜けな声。

 戦闘の緊張感など吹き飛んでしまう気軽さがアリスにはある。

 おかげでガインは少し微笑む。

 しかし真剣な頼みごとをしようとしているのだ。

 故にすぐに真顔になるガイン。


「俺にはユウという義妹(いもうと)がいる。 ユウの親を生き返らせてやってほしい」


 唐突な話だ。

 だがアリスは間髪入れず、コクコクと頷き、早口でまくしたてる。


「おっ、おぉおぉ。 アレだな、忘れたらアレだから、また言ってくれや。 おぉおぉ、誰でも生き返らせてやるわ。 俺とお前の仲だからよ、なぁ」


 アリスは常に自己愛による言葉を垂れ流してきた。

 だが、ガインを自分と同格の友として扱う。

 ガインが自分に誇りを持てる様になったのは、アリスのこの態度が積み重なったおかげでもある。

 だからこそ、ガインにとってアリスは、色んな意味で大きな存在なのだ。


「ならばこの空間から脱した(のち)(おれ)は正式に神殿を敵に回そう。 そしてお前と共に()き、あの子と対峙するのだ」


「ん? お前誰かとケンカすんの? そんでしれっと、お前のケンカに俺を巻き込むかんじ? どゆこと? キショイわぁ……」


 舌を出して白目を剥くアリス。

 ここまで表情を崩すと、さすがにその美しさも崩れる。

 その顔を見て、ガインはまた少し笑った。

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