1602/2233
己が聖騎士でなかったら
アリスは怪訝な顔でガインを見る。
「何言ってんだオメー」
眉を段違いにし片目を半眼にしたアリスは、心底“わからない”といった顔だ。
それを見て笑うガイン。
「アリス」
ガインの声は柔らかい。
いつも迷いを断ち切るきっかけはアリスだ。
「んぁ?」
間の抜けた声のアリス。
ガインに対して思うところは特にない。
口をぽかんと開けて、本当に何も考えていない。
ガインにはそれがわかった。
アリスはそういう奴だ、と。
だから聞いてみたくなる。
「己が聖騎士でなかったらどうだ」
すかさず言葉を返すアリスは口を尖らせる。
「いきなり何の話だよ? あぁ?」
「何、聞いてみたくてな」




