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絶対的強者
森が騒がしい。
穴倉は、元いたゲバザの森に戻って来ていた。
転移門ではなく、飛んで帰って来たのである。
もう、夜になってしまったが、それでもゲバザの森がわかった。
「帰巣本能というやつか。」
降り立った穴倉が、休む為の穴を地面に掘ろうとした時だった。
「何かが、超スピードで来る。」
ガインだ。
穴倉は、食欲を刺激された。
「強いのがわかる。あいつ、喰いたい。」
ガインも穴倉に気付いた。
「アリスの言っていたカラフルスライムか?いや、違うな。あれではない。」
穴倉が触手を伸ばす。
ガインが、触手を全て斬り飛ばした。
同時に、穴倉の体全体にも無数の斬り傷が現れる。
血が吹き出す。
穴倉は一瞬にして瀕死だ。
「己は今、時間がない。構ってやるのは、また今度だ。聖痕。」
穴倉の額に十字の痕が残り、血がしたたる。
「これで、己はお前の居場所がわかる。次に会った時が、お前の最期だ。震えて眠れ。」
ガインは去っていった。
「何だ…?あのゴブリンは…?」
体が震える。穴倉は、生まれて初めて恐怖した。
「もうすぐ、最期なのか…。俺は…。」
最後の力を振り絞って穴を掘り、地中で眠りについた穴倉は、死んだ様に眠った。




