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セオドールとダーハム
汚い金髪に無精髭の恰幅のいい男と、黒髪の短髪に、刈り込まれた顎髭の痩せっぽちが森を歩いている。
二人共に着ているダボダボの服の上下は、まるでラップミュージックのアーティストのそれだ。
彼らの名はセオドールとダーハム。
二人は、森の中で迷っていた。
アーマンダインの冒険者ギルドから招集がかかったのは、もう何日も前だ。
セオドールは気が乗らなかったが、ダーハムは、金になる仕事だから行こうぜ、と言った。ダーハムはいつでもそうだ。いつも勝手に、セオドールも招集に応じる、と返事してしまう。
だが、セオドールはメンバーのアレックスに会いたくなかった。
生活態度について延々説教をされるからだ。
だから方向音痴のダーハムに地図を渡し、わざとゲバザの森に入って迷った。だが、結局は再会を先送りにしているだけだから、会えばセオドールの生活態度は咎められるし、それに加えて、ダーハムの方向音痴を知りながら地図を任せた、作為的な遅刻についてもくどくどと説教されるに違いなかった。
ダーハムの極度の方向音痴は、今回も遺憾なく発揮されていて、二人はゲバザの森をぐるぐる回ることとなった。
そして、何者かが仕掛けた転移門に入り、ゲバザの森があるロウ・リ・ネイティス王国から遥か遠くのストラトドゥール国、ガムドムルァの森に転移してしまっていた。




