表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
135/2233

タシリモの閃き

しかし、バンダーベルグは何か信用出来ない。魔王の出現にしろ、自分の正体にしろ、隠しておけばいいことだ。本当に腹を割って話したとは思えない。思惑があるのは明らかだ。

そのバンダーベルグが口を開く。

「エオエル殿の切り札は聖騎士であったか。なるほどなるほど。しかしそれは、いよいよ危ない時まで温存すべきですな。(くだん)の魔王たちについては、まず私に任せてみてはくれまいか。」

この申し出は不可解だ。協力するのではなく任せろなどと、太っ腹にしてもあり得ない。タシリモは考える。ベルティザは、魔王出現によって魔力地帯が出現した。しかし、このブレブロに現れた魔王と見られる存在は二体。にも関わらず、ブレブロには何も悪い変化はない。むしろ、薬屋の少女の魔法は、人間に女神の加護を与えるし、影は人畜無害だ。彼女らは、魔王ではなく良い存在なのではないか?息子を復活させてくれた、あの少女を女神、人畜無害な影ぼうしを、聖騎士ガインの様な変異種と仮定すると、むしろ彼女らを抱き込める可能性の方が高いのではないだろうか?バンダーベルグは、彼女らに単独で接触して、自分のギルドの主力にするつもりではないか?ここは一つ、カマをかけてみるか。

「それには及ばない。まずは我がブレブロ冒険者ギルドの新しい主力となる〝悪童〟に任せてみるつもりだ。」

「何故だ!?妖霊に任せてくれればよかろう!」

悪童より妖霊の方がランク的に遥かに上ではあるが、この反応は不自然だ。

「今のところ、少女と影ぼうしは、悪いことを起こしていない。それどころか、このブレブロを守る様な発言もしていたとすら聞く。もう少し調査が必要だ。場合によっては、悪童以前に私が直接接触して、我がギルドに彼女らを引き入れられないか、努力してみようとすら思い始めている。」

「な、何を言っているタシリモ殿!?」

「声を荒げて、どうなされた、バンダーベルグ殿。お疲れですかな?では市中の宿を手配しましょう。まずは旅の疲れを癒されよ。そして明日は、我がギルドにご招待させていただこう。そしてエオエル殿は冒険者が好きなご様子。よければこの後、悪童の面々との食事会などご用意させていただきますが?」

タシリモの勝ち誇った言葉に、バンダーベルグが眉をひそめ、エオエルが破顔した。タシリモは決意した。この足で、彼女たちに接触しに行こう、と。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ