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冒険者日本へゆく  作者: 水無月
第1章 冒険者来日編
31/147

 閑話 クロスメモリー 5

「いってきます」


 身に付いた習慣は中々抜けないもので、誰もいない部屋に向かってそう言って俺は学校へ向かった。

 独り暮らしを始めて早半年。初めはそんなことを言っている自分に気づき恥ずかしさを覚えていたものだが、今ではもう気にすらしなくなっていた。

 俺の住んでいるアパートは6階建てで、部屋はその最上階にある。

 エレベーターが設置してあるのだが節電のために現在は停められたままだ。おかげで俺は朝晩階段を上り下りするはめになっている。

 辛いと言うほどではないし、億劫なわけでもない。しかし出来るならもっと下の階の方が良かったと思う。

 まあ大家の勧めに従って最上階を選んだのは自分だから文句をつける先がない。


「やあアランくん。いってらっしゃい」


 階段を下りると大家が掃除をしていた。

 俺に最上階を進めてきた例の大家である。

 頭髪の薄くなりだした70代の老人だ。若いころはスポーツマンだったらしく、年相応に老けているが体は健康そのものだそうだ。

 多くの老人や子ども、体の弱っていた者が亡くなった転移でなんともなかった辺りそうなのだろうなと納得できた。


「……」


 その大家に、俺は無言で頭を下げ学校へ急ぐ。

 大家が嫌いなわけではない。契約の際に最上階を勧めてくれたものせっかくだからと好意からだったし、生活を始めてからも何かと気にかけてくれる。

 しかしあまり構われたくない俺としては、その気遣いが鬱陶しい。

 毎朝かけられる挨拶もそうである。

 初めは俺も律儀に挨拶を返していたが、今ではこうして頭だけ下げて素通りだ。

 我ながら態度が悪いとは思っているが、朝から、生活はどうだ? 食事は大丈夫か? 実家に連絡は取っているか? などと質問をぶつけられてはたまらない。

 うっかり時間を取られようものなら、電車に間に合わなくなってしまう。

 学校まで3駅。列車の本数が極端に減った今、通勤通学時間でさえも何時もの電車に乗れなければ歩くしかない。

 頭の中で今日の予定を考えながら、俺は駅へと走り出した。



 昨年の冬。俺に相談もなく転校するように言い出した父に俺は反発した。

 理由は色々とあるが、最も大きかったのは子どもの気持ちなど無視して勝手に決める父への苛立ちと、黙ってそれに従うことへの抵抗感だった。

 子どもは親の言うなりになる人形じゃないんだ。そんな想いで思わず叫んだ。

 そんな俺に対して、「じゃあ1人で生活するのか?」と言った父のどこか俺をバカにした言い方が更に腹立たしく、「それくらいやってやるよ!!」と言い返した時は完全に頭に血が上っていた。

 その後何をどう話したのかは覚えていないが、気が付くと父と母は大分へ引っ越し、俺は東京で独り暮らしをすることになっていた。


 その時は興奮して何も考えていなかった俺だったが、だんだんと落ち着いてくると今度は不安になってきた。

 今まで独り暮らしなどしたこともない。料理・洗濯・掃除などの家事全般もずっと母に任せっきりである。大丈夫なのかと。

 そんな俺を余所に、父はどんどん必要なことを進めていく。

 家は引っ越しを決めた段階で売買の話を始めており俺がここに残ることは出来ない。流石に俺一人で部屋を探せとまでは父も言わず、俺が学校に行っている間に家を売る不動産屋の紹介で物件をいくつか見繕ってきた。

 父任せというのは腹立たしかったが、俺1人では部屋を借りるなどできない。そもそも金を出すのは父なのだからしかたない。

 転移の影響で入居者が亡くなったり、東京を離れ田舎に帰ったりした人間が多かった影響で今都内の賃貸物件は空室が出始めているとのことだった。

 仲介に入った不動産屋は、政府が農業振興を進めている影響で地方へ人が流れれば空き部屋を抱えて泣く羽目になる大家が多数でるだろうという話をしてくれた。

 その境遇には同情するが、俺の様に今から借りたいという人間には破格の条件で物件を探すチャンスであった。

 父が不動産屋からもらってきた候補から、最終的には学校からの距離と部屋の見た目そして金銭面での条件を見て決めた。

 そこは学校から3駅で、築5年。敷金・礼金不要で、なんと家賃は転移前の半額だという。なんでも、転居者が相次いで入居率は50%を切っているらしい。

 父はあまりに上手い話しに疑っていたが、直に大家と面会して人柄を見た上で借りることを認めてくれた。

 大家が最上階を進めて来たのはこの時であった。

 まだこの時はエレベーターが動いていたこともあり、俺は深く考えもせずにその勧めに乗ってしまったのだ。

 部屋が決まると次は生活用品である。これは、今の家で使い物をそのまま持っていくことで事足りた。

 家電製品については、冷蔵庫は大きすぎたために無理だったが、それ以外のエアコンや洗濯機、レンジ、掃除機、テレビなどはそのまま持って行けた。

 大分には持っていかないのかと聞くと、実家にも家電はあるし必要な物は向こうで買えば良く、何より引っ越しの際に余計な物は極力減らしたいとのことの返事である。


「それに……この先も使えるとは限らんからな」


 そう言った父の言葉の意味を、俺は今1つ理解していなかった。


 急ピッチで準備が進められ、俺と姉に見送られ両親が大分へと引っ越して行ったのは年の瀬も迫る12月末のことであった。



 いざ始めた独り暮らしは困難の連続だった。

 初めはこまめに行っていた掃除は、半年たった今では埃が目につくまでしなくなった。

 洗濯は全自動なので楽だが、アイロンなど使ったことがないので服はシワだらけ。

 最大の困難は食事だった。

 今食べ物では米と小麦(正確には小麦粉)とイモ類は配給制になっており、他にも砂糖などの調味料もいくつかは配給だ。香辛料などは今ある在庫を使い果たせば手に入れる目途が立たない物もあるが、そういった物は入手の目途が立たないため逆に配給の対象になっていない。

 野菜に関しては、高騰はしているが今のところなんとか普通に買うことができている。肥料の問題やハウス栽培の維持の問題で今後どうなるか不透明だとテレビで言っていたが。

 大変なのは肉類である。転移の際に出た被害は人間だけでなく、家畜や野生動物にも出ていた。死んだ動物や鳥の遺骸の問題が出ていたが、幸いにも家畜の被害は少なかった。動物の研究者が言うには、家畜は老いて弱る前に処理されるためではないかと推測している。しかし、エサとなる飼料が輸入できなくなり、数少ないという被害が家畜の子に集中したため結局肉類は価格が跳ね上がってしまっている。

 魚すらも、転移で養殖設備が壊滅したことや、船の燃料費の問題から値が上がっている。

 こんな状態だから外食関係は軒並み大打撃。安い輸入肉や野菜に頼っていた店は、肉は当面の在庫で凌ぎつつ野菜と共に新たに国内の仕入れ先を探し、国内産にこだわっていた店は材料費の高騰に頭を抱えていた。

 小さな個人経営のところなどそうそうに店を畳んだ者が多い。

 その影響は食事を外食で済まそうなどと考えていた俺にも直撃。配給で手に入る米と大分から送られた味噌で餓えることはないが、物足りない日々が続いていた。



「おばちゃん、野菜炒め定食1つ」

「こっちはカレー。コロッケ乗せで」


 手にしたプラスチック製の食券を受付のカウンター向こうへと差し出す。

 今の俺にとって生命線ともいえるのが学食である。

 一時は閉鎖された学食であったが、国の指示で学校の食堂や給食センターなどいくつかの施設では材料の一定量が安定的に確保出来るようになりこうして再開されている。

 こんな状況でも、子どものためという大義名分は強いようだ。


「奮発したな。黒須」

「最近肉食べてないからな。まあカレーの肉とか量はたかが知れてるけど」


 野菜炒め定食という冷奴定食に次いで安い定食を頼んだ二宮の言葉に俺はそう答えた。

 実は肉メインの定食もあるのだが、その値段は学食で出してよい値段ではなくなっている。そんなもの食べた日には、今の俺の財布では次のバイトの給料日までの昼が大変さびしい物になること間違いなしである。


「はい、炒め定食。こっちはコロッケカレーね。肉は多めにしておいたよ」


 俺の声が聞こえていたのだろう。食堂のおばちゃんは笑いながら定食の乗ったトレーを出してきた。

 なんとなくばつの悪い気持ちでトレーを受け取ると、俺たちは空いた席に着く。


「いただきます」

「いただきます」


 久々に嗅ぐカレーの匂いが待ちきれず、俺はさっそくスプーンを皿へと向けた。

 おばちゃんの言葉通り、いつもは1切れ2切れしかない肉が倍はある。

 俺は内心感謝しつつその肉を、カレーとごはんごと口に運び込んだ。


「…………」


 無言で肉を噛みしめる。

 間違いなく牛肉だ。塊でなく薄いのが難点だがこの際文句はない。

 普段はそこまで何度も噛まないくせに、肉が無くなるまで噛み続ける。

 そんな俺を呆れた様子で二宮が見ているが、親元でぬくぬく生活しているお前に俺の苦労が分かるかと、独り暮らしに至った経緯を忘れて内心でそう考えていた。


「久々の肉の感想は?」

「シャッキリポンと舌の上で踊る」

「……それは肉の表現じゃないな」


 うっさい。久々に肉を堪能しているところなんだから邪魔しないで欲しいのだ。

 十分肉を噛みしめた俺は、すぐに次の肉には手を出さずカレーそのものを味わうことにした。

 学食定番のカレーだが、肉があるというだけでいつもよりより美味しく感じられるのはなんだろう。


「プラシーボ効果だな」

「黙れよ」

「食べながらしゃべるな」


 そう言い返しながら二宮は炒めたキャベツを口に放り込んだ。

 むー……栄養的には野菜も取らなければいけないのだが、カレーにも野菜は入っているので大丈夫だろう。

 このカレーだが、これもその内食べられなくなる可能性が高い。

 ルーに使われる香辛料はそのほとんどが輸入である。固形ルーの在庫や、備蓄している香辛料のおかげで今はまだ大丈夫らしいが。

 先の食糧問題もあり、政府は日本列島から南西にある大陸の国々と交渉をしている最中である。

 ただ、例のアメリカ海軍との一件が問題となりなかなか話が進んでいない。

 国内では一部保守と呼ばれる政治家やネット上で強硬論も出ているが、さすがに武力でという意見は大きくは広がっていない。

 もっとも、この先も事態が進展しなければどうなるか――


「お、降り出したな」


 二宮の言葉に窓の外を見ると雨が降り出していた。

 今日は朝から曇りだったので降るだろうとは思っていたので、やっとかという気分だ。

 5月に入り梅雨時期も近づいてきたと言うのに、今年は雨の日が少なかった。

 ユーラシア大陸が無くなったことや、海流の変化などにより気候が変わることは予想されていたが、この雨の少なさがその現れであるか、それは後数年分からないだろう――と気象予報士が言っている。今テレビで。

 食堂に備え付けられたテレビは、こうして昼休みの時間だけ電源が入れられている。

「生徒は少しでも社会情勢を知らねばいけない」という考えで転移前からそうであるし、転移後もこうして続けられているのだ。

 昔はともかく、今ではスマホや携帯で簡単にニュースが入るようになったため有用性は低いと思っていたが意外と食べながら見るものであった。

 欲を言えばニュース意外も流してほしいのだが。



『緊急ニュースをお伝えします。本日午後12時11分、北海道小樽市で、未確認生物に対して自衛隊による攻撃が行われたとの情報が入ってきました』


 突然転移予報が中断され飛び込んできた緊急ニュースに、食堂の生徒たちの視線がテレビへと向かう。


『繰り返します。本日午後12時11分、北海道小樽市で、未確認生物に対して自衛隊の攻撃が行われたとの情報が入ってきましや。詳しい情報は続報が入り次第――』

「未確認生物っていったら、あれか?」

「モンスターだろ?」


 俺の言葉に二宮が答える。


 モンスター――転移後、失われた北海道のあった場所にくっついていた土地で確認される未知の生物のことだ。

 調査の為に内地へ向かった政府の一団が発見したのが最初の接触だった。

 初めは新種の動物かと思われたが、どう見ても地球の動物ではありえない姿の生き物も多くおり、それがまるでゲームに出てくるモンスターだったことから一般的にはモンスターと呼ばれている。生物学の専門家が正式名称を審議中だという話もあったが、今のところその後の話は聞かないため、おそらくモンスターという呼称が定着化していくのだろう。

 そのモンスターたちだが、中には人間に襲い掛かる物もおり、調査団に同行した自衛隊が発砲しこれが現在問題となっている。

 撃った相手が二足歩行し道具を持つ小人のような相手――ネット上ではゴブリンと呼ばれている者だったからだ。

 反戦市民団体はもちろん、人権団体、更に政府内からもこの自衛隊の行動を問題視する声があがっているのだ。

 もし、自衛隊が撃った相手がこの地の原住民だった場合どうなるのか。少なくとも、人間に近い体つきである以上知性を持った相手だった可能性が高いと考えると、あながち言い過ぎではなかったように思う。

 この問題の為に自衛隊は動くことが出来ず、調査団も自衛隊の護衛がない状態では危険と判断され今は中断されてしまっている。

 そして、第2の接触が起きた。

 残る北海道である小樽―登別ライン付近で、モンスターを見かけた事例が多数報告されるようになったのだ。

 現在ライン以東は立ち入り禁止となっており、自衛隊や警察が封鎖しているが実際に完全封鎖などできるはずもなく、こっそり東に入った者がモンスターを見かけ写真や動画に撮ってネットで公開しだした。

 その写真や動画はマスコミでも取り上げられ、先日の自衛隊の件も合わせて今世間ではこの話題で盛り上がっている。

 俺も写真や動画を見たが、大半は単なる動物じゃないのか? と疑いたくなる物だったが、中には先ほどのゴブリンと称される物や見たことのないトゲの生えた獣、巨大なトカゲ、四足歩行の羽の生えた鳥のような生き物、10mはありそうなゴリラもどきなど確かにモンスターとしか言えない生き物も多数映っていた。

 やっぱりここは地球じゃないんだなと考えていたのはつい先日のことである。


 そしてこのニュースだ。


 周囲の生徒もざわめきながら今のニュースの話をしている。

 殆どの生徒がモンスターの写真や動画を見ているのだろう。ゲームで聞きなれたモンスターの名前がちらほら耳にする。

 中にはモンスターでなく、自衛隊について話している生徒もいるようだ。



『続報が入りました。政府の正式発表は未だありませんが、小樽市民からの情報によりますと、現在小樽市に向けてモンスターと呼ばれる生物群が押し寄せているとのことです。あ、北海道小樽放送室のカメラがつながったようです。小樽放送室の村上さん』


 そうしている内に続報が入り、画面が切り替わる。

 最初に映し出されたのは、雨の中マイクを握るレインコート姿の女性アナウンサーであった。

 突発の中継のため不備があったのか、激しい雨の中何か一生懸命喋っているのだがまったく音声が聞こえない。

 東京のスタジオから何度も呼びかけるが、アナウンサーは気づいた様子もなくそのまま自らの背後に手を向ける。

 その動きに合わせる様にカメラが彼女からズレ、その背後を捉えた。


 どこか高い場所から中継しているのだろう。

 その場所からわずか数キロ先で、突然街並みが線を引いたように途切れている。

 その線はずっと続いており、画面の端に映る山も何かで斬られたかのように途中からすっぱりなくなっている。(実際は崩落や剥落など起こっているらしいが)

 その線で時々光が見えた。

 カメラがズームするとどうやら人らいるらしい。雨のせいではっきり分からないがこれが自衛隊だろうか?

 その自衛隊と思しき人間より更に先をカメラが移すが、雨による視界不良でハッキリ分からずただ斑模様の大地が続いているだけだった。

 いや、違う。斑模様は動いている。

 そもそも、以前に映像で見たあの土地は斑模様などではなかったはずだ。

 斑たちはひたすら前進を続けている。自衛隊とおぼしき集団前面の斑の動きが止まったり、小さくなったりしているが別の斑が自衛隊へと迫り、


「うそ……」


 そのまま飲み込まれてしまった。


「もしかして……あれ、全部モンスターか?」

「……」


 俺の問いかけに、今度は二宮の答えはなく茫然としている。

 周囲を見れば、学生やおばちゃんたちも茫然と画面を見つめたり、隣の者と何か話し合ったりしている。


『逃げなきゃ! 早く! 早くー!』

『おい、車! 急いで!』

『まじヤバいってこれまじで!』


 突然慌てふためく声が画面に入る。

 どうやら音声が回復したらしい。女性アナウンサーやスタッフの声なのだろう。

 時々何かの特集である報道のハプニングシーンの様に画面が上下左右に激しく揺れ、まともに見ていると酔いそうで気持ちが悪くなる。


『ちょっと、何か来てる!』

『おい!』


 走っているのだろう。揺れる画面のせいではっきりと分からないが、アナウンサーが空を指さしているのがなんとか見えた。

 それに釣られたのか、走りながらもカメラマンはそちらへとレンズを向けた。


 なぜその瞬間だけハッキリとカメラは捉えてしまったのだろう。


 大空から黒い影が迫る。巨大な鳥のようだ。

 雲の中から現れたそれは、鋭い爪をテレビクルーたちに向け一直線に迫り、


『ぎゃっ!』


 短い断末魔と共に女性アナウンサーの頭が握りつぶされる。

 飛び散る鮮血。白い何か。

 それを気にも留めず、巨大な鳥はメキメキと獲物を押し潰しつつ大地に降り立った。


『おい、早く切り替え――』


「あっ……」


 おそらくスタジオの声だったのだろう。その声と共に画面が切り替わり、「しばらくお待ちください」の文字が映った。



「おい、黒須! 黒須!」

「!?」


 二宮に肩を揺すられハッする。

 どうやら気を失っていたわけではないが、数十秒頭が働いていなかったらしい。

 気が付くと学食内は軽いパニックになっていた。

 泣き出す者、吐き出す者、何やら叫んでいる者、ただ興奮している者、友達と今のが本物か話し合っている者、さっそくネット情報を当たっている者、様々だ。

 俺はどうしたものか分からず、スプーンを手にしたままただぼうっとしていた。


「……教室に戻ろうか」

「……ああ……」


 そう言った二宮の言葉に頷き席を立つ。

 見るとカレーは半分も減っていなかったが、食べたいという気持ちはまったくわかなかった。


あけましておめでとうございます。新年初の投稿です。

今日の昼にでも章の整理をしたいと思います。とりあえず閑話投稿。

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[気になる点] 日本に旅する現在、 日本に行くことになった経緯を語るちょっと過去 クロスと絡めた日本の転移時点 3つの時系列を絡めた叙述順序は 「読みづらいだけ」としか言いようがない
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