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レオナ・シヴァ・セレスティナ〜手紙の続き

すみません、後半一部書き換えました。

王宮に姫が戻ってきたーー。


そう聞いて、どうしても我慢できずに顔をみにいった。



それにエドとティアが一緒にいることで2人が危険かもしれないと、引き離すことで頭がいっぱいだったのだが、扉を開けると、そこにはカレンそっくりに成長したティアがいた。



駆け寄って、カレンのことを聞きたかった。

でもそれをしたらこれまでやってきた全てが台無しだ。



ティアだけが戻ってきた事実に、怒りと悲しみで胸が詰まる。

彼女に怒りを向けても仕方ないのはわかっていても、思わず手がでた。



頬から血が流れるのを見て、崩れ落ちながら謝りそうになったが、こらえて退出した。


その後、何度か顔を合わせつつもつけ離した態度で接した。


魔物が現れた時にティアが見せたという魔法の話を耳にした時は、驚いたが、これがカレンが手紙で言っていた、ティアを守るための力なのかと納得したのだけど。


私にとって事件が起こったのはそのあと。


例のあの人に話を聞いてもらおうと、夜、庭に向かった。


いつもあの人に会える花壇の奥から、話し声が聞こえる。

先客がいるなら出直そうとした時、あの会話が耳に入ったのだ。



「王妃に盛った毒を、もう一人分くれ」


「え〜またですか〜?あれ闇魔法を微弱に練りこんでいかなきゃいけないから、結構作るの大変なんですよ?高くつきますけど」


「金はいくらでも払う。あの目障りな姫を消せるならな。」



あの人が毒を作って、カレンを殺したの…⁉︎



息をするのも忘れていた。


震える足で急いでその場を立ち去ろうとした時、足元の小枝を踏んでしまった。



ぱきっ



その小さな音に反応した2人がこちらに近寄るのが気配で分かる。


…ここで殺される訳にはいかない。



「あら失礼!楽しそうなお話が聞こえたものだから。私も混ぜてくださらない?」と必死の笑顔を作った。



そうして仲間になったフリをしてどうにかティアの毒殺を回避しようとしたけど、まさか、仲間として交わした一杯に毒を入れられるなんて…


私の演技はバレバレだったようだ。

もう腕がしびれて来た。

これ以上のことは、残った人達に託そうと思う。



思えば愚かな人生だった。

何も成せず、友の役にも立てず、国の為にもならず。


このまま朽ちて、カレンと同じところに行ける?


今気になるのは、それだけ。



+++++++++++++++++++++++++++


一番最後に、母に毒を盛った実行犯の名前が記されていた。



長い、でも人生を語るには短い手紙を読み終えた私は、静かに呼吸する側妃を見る。


「あなたは…母を大切に思っていてくれたんですね、心から。」


ここで私が泣くのはお門違いだけど、目には拭っても拭っても涙が滲んでくる。


「…ありがとうございます。母に代わって、お礼を申し上げます。」


頭を下げる。

次に顔を上げた時には、もう涙は零さなかった。


「でも。先程も言ったとおり、私はあなたを死なせるわけにはいかないんですよ。その理由も、増えちゃいましたし!」


そう言ってにっこり笑うと、側妃様は、少し困ったように微笑んだ。


「母の大切な親友をこのまま死なせたら、私が母さんに怒られちゃいますから。…だから、毒を体から除くことができるまで、元気でいてくださいね?」


じわりと側妃様の目尻に浮かんだ涙はキラリと光って枕を濡らした。

お読みいただきありがとうございます!



ようやくここまできました…


恋愛ジャンルなのに余計な設定盛り込みすぎてすみません!

当初は敵味方なく単純なお話にするつもりだったんですがどこからこうなったのか………


あー最初からやりなおしたい(笑)


次回はあまり時間あけないように頑張ります!

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