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天道進・アペンドディスク

お久しぶりです

自己満で追加投稿していきます。理由や簡単な内容につきましては活動報告に記載してありますので、よろしければご確認ください


https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1900824/blogkey/3282239/

 





 ――――本日は終業式。


 体育館で行われている終業式に参加し、校長先生の話をボーっと聞いていた。色々とあった一学期。色々あったと言うか、色々と変わったと言うか。


 明日からいよいよ夏休み。周りを見れば、期待に胸を膨らませた生徒達の姿が見える。


 少し離れた所には可愛らしい後輩も、綺麗な先輩の姿も確認できた。


 近くにはお洒落な同級生も、昔から知っている幼馴染の姿もあった。


 みんなは何が楽しいのか、ニコニコしながら校長先生の話を聞いていた。


 校長先生の話というより、夏休みが楽しみだという事なのだろう。


 俺はこの夏休み、誰とどう過ごそうか――――



 ――――友人と過ごす――――



 ……まぁ、これしか道はないだろう。他の道が選択できるのなら教えてほしいくらいだ。


 俺は選択を間違ってしまったようだ。正直、全部を間違えたんだというあの男の言葉は信じられない。


 だが現に、俺は今一人となってしまった。


 高校二年の始業式、俺の近くにはいたはずなんだ。幼馴染も、友人も、後輩も先輩もいたはずなのに、終業式となった今は誰もいない。


 間違って間違って、間違いを正そうともせず更に間違いを重ね、この日を迎えてしまったのだろう。


 自業自得なのか。正直、未練はないと言ったら嘘になる。だがあの日、みんなの表情を見てやっと気が付いた。


 俺のせいで、みんなはこんな顔をしているんだ。それは紛れもない事実、それは俺が選択を間違ったからだというのならば――――


 ――――もう、間違える事はしないようにしないといけない。



「よっ進! 踏み止まったようだな、安心したぜ!」


 終業式後、なんだかんだ俺の事を心配してくれていたのか、いつもの調子の海が相変わらずのイケメンスマイルで声を掛けてきた。


「なんだよ踏み止まったって」

「いやお前さ、みんなの事を諦められねぇとか言って、追いかけるんじゃないかと思ってさ」


「……しねぇよ」

「今ちょっと考えただろ? 止めろよな、あの子たちはもう無理だって!」


 あの子たちというのは、幼馴染に友人、先輩後輩の彼女たちの事だ。そんな彼女たちは、地道行人に連れ立って教室を出て行った。


「…………」

「あ~……そうだ進。夏休みにさ、他校の女子と合コンしない? しようって煩い奴がいるんだよ」


「合コン……? 合コンって死語じゃないのか」

「んな事はどうでもいいんだよ! な、行こうぜ?」


 海もやっと彼女を作る気になったのだろうか?


 なんて、違うだろうな。海は俺の事を考えて提案してくれたんだろう。


 海は、未練がましく地道の所にいた四人に視線を送っていた俺を見ていたのだろう。


 誰の目にも明らかな四人の想い。確か地道はイメチェンしてからモテ始めたらしいが、今周りにいるのは四人だけだ。


 四人の表情を見たからなのか、他の女子は遠巻きに見ているだけで近付こうとはしていない。


 羨望の眼差しをしている者は多々いるが、面白くないといった表情をしている者は一人もいなかった。



「ほら、選べよ」

「……選ぶ」


「俺と肩組んで帰ろうぜ~?」

「…………」



 ――――合コンに行く――――



「……そうだな、行くか合コン」

「え……マジで? あ~じゃあセッティングし直さないと……」


「は……? お前さっき、しようって煩い奴がいるって」

「いや、いたんだけど断ってたんだよ、興味ねぇし」


「お前、興味ないのに合コン行くのか?」

「ん~進が行くならどこでも行くぜ? 大丈夫大丈夫、まだ伝手はあるから!」


 合コンに誘われ、更に合コンを簡単にセッティングできる伝手……いいなイケメンは。地道もイケメンだし、やっぱり顔なのか……?


 とりあえずイケメン死すべし、そんな事を思いながら俺は海と本当に肩を組みながら学校を後にした。


 明日から始まる夏休み。まだまだ俺の心は曇り空で晴れてなどいないが、間違わずに行動していこうと思う。


 まぁ間違ったとしても、修正していこう。全部間違えるなんて、そんなのはもう起こりはしないさ。




 ――――

 ――

 ―




「もしかして……進君? うわ~久しぶりだねっ!」

「あははっ! 変わってないわね! 懐かしいわぁ~」


「お前たち、まさか……」


 まさか海がセッティングしてくれた合コンで、こいつらと再会する事になるなんて思ってもいなかった。


 今までどこに隠れていたのか……まぁそれは置いておいて、もしかして俺の前に新しい道が出来上がったんじゃないか?


 だとしたら今度は間違えないように、踏み外さないようにしなければ。


「ほんと!? わたし夏休み明けから四水学園に通うんだよっ!」

「あたしも転校するの。凄い偶然ね!」


 今度は間違えないように、踏み外さないように……盗られないようにしなくては。


お読みいただき、ありがとうございます


申し訳ありませんが、投稿間隔は長くなるかと思います

本編完結後のアフターストーリーですので、気長に待って頂ければ幸いです

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― 新着の感想 ―
[一言] 天道君 踏みとどまれたのであれば、まっすぐ進んで幸せになってほしいものです もともとハーレム主人公になれるだけのポテンシャルあるはずですし…… 地道に絡まなければ好青年のはず……かな?
[気になる点] 盗られないようにって考えてる時点でワンアウトっすよー。そもそもお前のものじゃない定期。海君が女の子だったりすれば万事解決なんだがネ!
[一言] 更新チェックを外さなくてよかった さて今回からは今まで以上の道化となるのかそれとも・・・
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