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誤字等の修正いつもお世話になっております。
ありがとうございます_(._.)_
ログアウトした私達は機器を外していく。
私がベッドに腰掛けると那月が隣に座った。
「今まで血が出てるところを見た事無かったから結構キツかったね」
私がそう言うと那月も同じだったようで。
「だねー。不意打ち過ぎて気持ち悪くなったよ…」
「そのわりに那月はお肉普通に食べてましたね」
「あー、光葉ちゃんと闇菜ちゃんはグロッキー状態でお肉は拒否してたもんねー」
「蓮花ちゃんは大丈夫だったの?」
「私はコッコの死体が残る事も血を流すのも知ってましたからね。それ以前に御爺様からサバイバルで解体等も叩き込まれてますから」
そう言われて私とルナは苦笑する。
どう考えても普通の女子高生はそんな事しないからね。
いや、両親がやってたりすると手伝いとかしてできるようになったりするのかな…?
でもそれが普通かと言われるとちょっと…。
「そういえば倒れた私って血塗れだったと思うんだけど…」
「私と那月で綺麗にしましたよ」
「ありがとね」
「いえ、役得でした」
那月とは一緒にお風呂に入ってるし今更な感じはするけど蓮花ちゃんの世話になったのはちょっと恥ずかしいかな。
私達が話をしていると扉を開けて楓さんが入ってくる。
「失礼します。お飲み物をお持ちしました」
そう言って持ってきたお茶とコップを置いてサッと出て行ってしまった。
「話は変わりますがラギさんが気になる事を言ってましたね」
「お姉ちゃんの事?」
「はい、話題になってるのはあの魔法の事だって」
「あー、私もちょっと考えが甘かったよ。お姉ちゃんごめん」
隣で頭を下げて謝る那月を撫でてあげる。
「いいよ。いずれはみんなやれるんだろうし」
「あの威力は無理だと思いますけどね」
「だねぇ…。異常火力だよ」
「とりあえず私がわかってる事を調さんに投げて広めて貰えば落ち着くかな?」
「そうですね。メール飛ばしておけば勝手に動いてくれると思いますよ」
検証とかが楽しくてやってるならそうなのかな。
私は端末をとって私なりに調べた事をまとめて調さんに送っておいた。
掲示板なんとかしてくださいのコメントも付けて。
返事はすぐに来た。
[本文|最高の餌DAZEひゃっふぅ~]
何か返事がおかしい。
2人に見て貰う。
「まぁ、調ですし…」
「何か別の事を調べてる最中に話題のネタぶち込まれてテンションがおかしくなったんだよ…」
「まぁ、何だかんだ言って喜んで調べてくれると思いますので安心してください」
蓮花ちゃんにそう言われて端末を置いてお茶を飲む。
そういえば結局光葉さんと闇菜さんとあまり話せてなかった気がするなぁ。
最後はちょっとアレだけど2人は楽しそうだったしそれは良かったかな。
のんびりとおしゃべりをしたりして過ごす。
2人は端末片手に掲示板見つつだけどね。
そんな中チャイムが鳴った。
「あれ、誰だろ。見てくるね」
そう行って那月は立ちあがって玄関に向かう。
少し話すとパタパタとリビングに行った。
それから楓さんが応対してくれているようだ。
何で母さんじゃないのかな?
那月は部屋に戻ってくると近くに車椅子を移動させてくれた。
「何かあったの?」
「夕食は出前とっててそれが届いたんだってー。あ、蓮花はお姉ちゃんお願い」
そう言ってコップとお茶の入った容器を運んでいった。
私は蓮花ちゃんに押して貰って手洗いを済ませてリビングに行く。
そこにはお酒を片手にテレビを見てる母さんがいた。
「何で飲んでるの?」
「夕食出前とって明日の食事も用意して貰っちゃったから良いかなって」
そう言うとまた視線をテレビに映して笑いを堪えているようだった。
私達は席について出前のソバを食べる事にした。
最近ゲームで食べて現実でも食べてと、食べてばかりだよね。
大きなエビの天ぷらが2尾付いている年越しソバだ。
食事を済ませるとリビングでテレビを見たりしながら休憩をする。
「そういえば雪菜さんは初詣どうするんですか?」
「こんな状態だしやめておくつもりだよ」
メールでのお誘いも全部断っちゃったしね。
「小さい神社ですけど御爺様と良く行っていたところが近くにあるんですけど…」
「雪菜、たまには外の空気でも吸ってきたら?」
「お姉ちゃん行こうよ」
母さんと那月にも言われて頷くと蓮花ちゃんは嬉しそうにした。
「楓、準備はよろしくお願いします」
「先にお風呂でしょうか?」
楓さんがそう言ったとたん2人が反応する。
「お姉ちゃんは私と!」「雪菜さんは私と!」
「楓さん、雪菜の事よろしくね~」
「承知しました」
そう言うが早いか私を横抱きにする楓さん。
私だけじゃなく那月と蓮花ちゃんが呆気にとられ固まってるうちにサッと移動する。
ハッとしたときには脱衣所に運び込まれていた。
こうなってしまったら抵抗するより素直に従った方が早くすむのは前回でわかっている。
なので自分でできるところは自分でする。
恥ずかしい気持ちは今でもあるけど開き直り手伝って貰った私はのんびりする。
スキンケアは教えて貰いながら自分でちょっとやってみたけど覚えきれそうになかった。
慣れてないからか、やって貰った方が気持ちよかったかな。
いつの間に用意したのか着替えも用意してあったので着替えてリビングに戻る。
そこにはふて腐れている2人とそれを見て指さし笑う母さんがいた。
「お風呂お先にいただきました」
横抱きされていた私は車椅子に下ろして貰う。
部屋にある端末を持ってきて貰って調さんの方はどうなったか掲示板を見てみる事にした。
しかし、どれかわからない。
なので調さんにメールで聞いてみるとアドレスが送られてきたので開く。
目を通していくとその掲示板は阿鼻叫喚としていた。
実験しようとした半分以上の人が急性魔力欠乏症になっているみたいだった。
ちゃんと消費が二乗されるって伝えておいたんだけどなぁ…。
何でも2つの動作をイメージした段階で最低消費MPが二桁になってしまってMPが足りなくなる人が多くいる様子。
他にも制御ができないとか、撃てるけど魔力欠乏症不可避何て書かれていた。
それを見て制御に関しては魔力操作があった方が良いのかも、と調さんにメールをする。
発動させれる人は決まって消費MP軽減のパッシブをとって育てている人だけみたい。
中々狙って使うには難しいかもという結論で落ち着き始めたみたい。
調さんからは今回の件で御礼をしたいからログインしたら連絡を欲しいとメールを貰った。
2人がお風呂から上がってくるのを待って休憩してからログインした。
ログインして私は真っ先にお腹を確認する。
お肉を食べたらぽっこりと膨らんで飛べなくなってしまったからだ。
デメリットのせいなのはわかるけどぽっこりお腹はちょっと気になったのだ。
元に戻ってるのを見て安心する。
『おはようー』
ゲームの中では朝の9時頃だ。
『おはー』『おはようございます』『よう』『おはよー』『おはよう…』
寝る前にPTを変えてなかったから血の雨に打たれたメンバーのままだ。
アレは悲しい事件だったよね。
そんな事を言えば怒られそうだから言わないけども。
寝床から起きて皆がいるだろう広間に行く。
「掲示板が中々面白い事になってるな」
そう言ってきたのはラギさんだ。
「悲惨な事の間違いだと思うけど」
「調が後から情報を足してるのは妖精さんの助言のおかげですかね」
シュティが私の方を見てそんな事を聞いてきたので頷いておく。
そういえば噴水と集まるのに使ってるテーブルとイス以外なかった広間の一角に植木鉢がたくさん置かれていた。
「あ、女神…じゃなかったユキさん!日陰で育てる薬草をあそこで育てさせて貰っても良いですか?」
「構わないですよー」
光葉さんが何か不穏な呼び方をしかけた事を聞こえなかった事にする。
今はプリメラさんとボルグさんもいないようだ。
アエローちゃんはログインしてこないだろうからね。
スノウさんは自分の工房に籠もってるみたい。
リグさんとラギさんはルナとシュティとイベントの結果などを話しているみたい。
「最終的に雪月風花は18位まで落ちてたな」
「掃除もやめてたから仕方がねえだろ」
「景品の交換はいつからだろ」
「年が明けてゲーム内で一ヶ月だそうだ」
「結構長いかと思ったらリアル1週間ですか」
「ゲーム内三日とかだったら鬼畜仕様だったけどな」
「それだとリアル一日もないね…」
闇菜さんは机に突っ伏していた。
「闇菜さんは何かあったんですか?」
話題の2アクションスペルを試してMPが足りなかったそうで急性の魔力欠乏症になったのだそうだ。
「2アクションスペルってなんですか?」
「ユキさんが使ってたドリルとかチェーンソーの事だな」
「へー、そんな呼び方になったんですね」
「仮称だろうけどな」
まだ決定ではないんだね。
私は以前プリンセスハニービーに貰ったロイヤルゼリーを少々スプーンでとって闇菜さんに舐めるように言って近くに置いておく。
確か魔力欠乏症に効果があるって言ってた気がしたからだ。
はっきりとは覚えてなかったからその事は言わずにおいた。
ぬか喜びさせちゃうと申し訳ないからね。
のんびりしていると調さんからメールがきた。
ギルドに来て欲しいという内容だったのでルナとシュティに付いてきて貰って移動する事にした。
お礼は何かな、ちょっと楽しみだ。




