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五十一話 協力者 2

簡単なあらすじ『博士、二人の前に姿を現す』




ログマの目論見によって寄る辺を失い、怒りに打ち震えるタイヨー博士。


そんな博士にキジカは全身全霊を込めて謝罪するが。裏腹に、どうやら性悪は俯いたままくすくすと笑っているらしく。


しかもそれだけでなく、とうとう次第に湧き出す興奮を抑え切れなくなったのか彼は顔を上げるとこう言った。


「……よし!!俺の読み通りだ!!


やっぱり博士はこっちに来る手段を持ってやがったんだな……いや〜、こうも上手く事が進むと気分が良いぜ!!」


すると、それが余程頭に来たのだろう。


博士は漸く二人の方に向き直ると、素早くログマに怒声を浴びせ掛ける。


「この野郎……ログマ!!何が『気分が良い』だ!!こっちは今最悪の気分なんだよ!!」


だがそれでもログマは笑い続け。それを見た博士も当然ながら激怒し。


そして、そんなものを見せつけられている双子はと言うと……


「何か、変なのが増えたね……まあ、でも。

やる事は変わらないんだし、別に良いか。


ねえ双葉、ここからは私一人でやろっか?

双葉の杖無くなっちゃったし……」


「……何だか、嫌な予感がする」


若葉は新たなる敵を前に膝の曲げ伸ばしを始め、双葉は顎に手を当て何やら考え込み。


やはり、曲がりなりにも実力者と言う事だろうか。


博士と入れ替わるかのようにして。彼女等の中にあった困惑は姿を消したようであった。



若葉は戦いに備え、双葉は思案する。


そんな彼女達の様子に戦いの仕切り直しが近い事を悟り、その先の未知を恐れたのか。


キジカはそそくさと未だに笑みを溢すログマへと近寄って行くと、彼の耳元でこう囁いた。


「ねえログマ……その、何て言うか……こ、これで本当に大丈夫なの?


ちょっと失礼かもしれないけれど、博士がまともに戦えるとは正直思えないのよね……しかも、相手はあの子達だし……」


だが、ログマの表情が崩れる事は無かった。


それどころか彼は、口元を笑みの形に歪めたままこう言う。


「人は見かけによらない、って良く言うだろ?まあ見てろって」


「で、でも……!」


「安心しなキジカ、分かったらお前は少し退がってな。じゃないと怪我するぜ?」


そうして彼はキジカの肩を軽く叩いた後、二人を見てぷりぷりと怒る博士へと近付いて行った。


「こら!!何コソコソ話してる!!

その前にまずアタシに言う事があるだろうが!!」


「い、いいえ博士!!これは違くて……ご、ごめんなさいぃ!!」


「まあまあ、とりあえず落ち着いてくれよ博士」


その間にも博士の怒声が飛ぶ……が。


ログマの表情には微塵の変化も無く。それを聞いて二度目の謝罪を行ったのは、不運にも流れ弾に当たったキジカ一人のみであった。


「ふざけるなよ!!これが落ち着いていられるワケ」


「まあそう言うなって。

俺だってここまで手荒な真似はするつもりじゃあなかったんだが、それがそうも言ってられなくてな。


博士、アンタがどうしても必要だったんだ」


すると、そこで初めてログマの笑みが消えた。それどころか今の彼は、いつに無く真剣な顔をしている。


「……話してみろ」


博士もそんなログマを見て何かを察したのか、すっかりと冷静さを取り戻したようだ。


怒声は止み、今はただ性悪な男を見つめる両の目だけがそこにはあった。


「……アイツら、国お抱えの転生者だ。

しかも人格乗っ取り(パラサイト)型のな」


「何!?って事は、まさか……!?」


「ああ、そのまさかだ。遂にやりやがったんだよ。


あれは元々パベーナ、バベーナって言う、ある騎士の妹達だ……国は二人の肉体を利用して、転生者を作り上げちまったんだよ」


「…………なるほど。

それで、ソイツらを倒すためにアタシを呼び出したってワケか。


でも、それとこれとは話が別!!アタシの大切な居場所を爆破した罰はちゃんと受けてもらうんだからね!?」


「分かった分かった。

説教でも何でも聞いてやるよ。


ただし……それは、コイツらを倒した後にしてくれよな!!」


そして、二人は構えた。



二度切り捨てたはずの男と、得体の知れぬ生物が臨戦態勢となるのを目にした双子もまた、彼等へと戦う姿勢を見せる事でそれを返答とした。


「とりあえず、その〝ヘンなの〟も私達とる気なんだね?オッケーオッケー、全然良いよ!」


若葉は大剣を顔を前にまで持ち上げるとそう言う。


だが一方で双葉は未だ胸に残る不安を解消出来ずにいるらしく、彼女は少し慌てた様子で若葉へと忠告した。


「待って若葉、あのロボットみたいなのには気を付けないといけないような気がするの。だからまずは様子見を……」


「全くもう、双葉は本当に心配性だなぁ……大丈夫だって!私達今まで苦戦なんかした事ないじゃん!


それじゃあ二人共!そろそろ行くからね!

皆、切り刻んであげるから……特にお兄さん!!


今度は逃がさないよ!!」


しかし、慢心の塊である若葉は猛進を始めてしまい。


「ちょっと待って若葉!!本当にダメだって!!今回はいつもと違う気がするの!!」


双葉だけがその場に取り残された……とにかく。


双子にとっては歪な形と言えど、今度は博士を交え。そうして両者の戦いはまた動き出したのだ。


それを片隅にて見守る、キジカのみを傍観者として。

いいね、感想等受け付けておりますので頂けたらとても嬉しいです、もし気に入ったら…で全然構いませんので(´ー`)

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