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配信に誰も来ないんだが?  作者: 常夏野 雨内


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93話 第3小学校へ

「それを信じろって言うんですか? いくら何でも、それは…」


「は、灰川さんっ、それって本当なの?」


 タナカと出会った翌日、灰川はハッピーリレーの事務所に来ていた明美原母娘に今夜発生するかもしれない事を、概要をボカして怖がらせ過ぎないように話した。


 しかし佳那美も母親も懐疑的で信用は得られない、それは無理もない事で灰川にしたって信じ切れてない部分が多々あるのだ。


「佳那美ちゃんの学校が今日になって突然に休みになったことは事実です、ハッピーリレーにも税務署から何やかんや言われて、灰川コンサルティング事務所に今日は依頼停止とか言われたのも事実ですよね社長?」


「うむ…何か妙な難癖付けられて今日は灰川君に仕事させるなと言われた、これが原因なのかね」


 これらの事があっても事実の裏付けにはならない、幽霊に誘拐されるかも知れないから気を付けろなんて言われて、まともに信じる人間なんて普通じゃない。灰川だって明美原母娘の立場だったら悪質な戯言だと思うはずだ。


「まあ俺も全部は信じられないし、まさかって思う部分はあるんで念のため注意してねって感じです。こういった噂は真実が元になってる時がありますからね」


 全てが本当だとは思えなくても、危険がある可能性を伝えるだけで最悪の結果が回避できる可能性は高まる。明美原母娘や社長に話したのはそれを狙っての事だ、信じて貰おうと思っての事ではない。


「とりあえず佳那美ちゃんにはこれを渡しておくから、今夜と明日だけでもこれを持ってて欲しいんだ」 


「何ですかコレ? 袋の中に何か入ってる?」


「お守りとかお(ふだ)とかだよ、危険な物じゃないから大丈夫」


 佳那美にもしもの事があった場合に備えて対処のための物を与えておく、これを渡しておけばもしもの時に備えられる。


「お話はそれだけでしょうか? そろそろ帰ろうかと思ってるのですが」


「はい、お騒がせしてすいません。佳那美ちゃん、もし何かがあっても怖い夢だってくらいに思って良いからね。ちゃんと大人が助けてあげるんだからさ」


「う…うん…、またね灰川さん」


 こうして佳那美に話は伝えて渡したい物は渡した、信じるとか信じないとか以前に「気は確かか?」というような視線が向けられたのには灰川は気が付いた。 


 自分を慕ってくれてる佳那美から人間性を疑うにも似た視線を向けられるのは辛い、しかし言わなければ危険度は上がってしまう。それなら黙ってるという選択肢は取れなかった。

 

 上手いように説明する事も出来なかった、口が達者なら危機感を持たせた上で信頼を落とさない事も出来たのだろうが、それは叶わなかった。その後は応接室に残った社長と話になる。


「灰川君、実は私は元テレビマンの事業部の中本部長に謎の連続児童行方不明事件のことを聞いた事がある、その事件を追ってたテレビ局員にはどこかから調査中止の圧力がかかった事も聞いた」


「そうだったんですね、やっぱり何かしらが発生する事を前提に動いた方が良さそうです」


 花田社長は佳那美を怖がらせないよう口を閉じてたようだが、噂程度には知ってたようだ。しかも調査してた人から聞いた話を中本部長から又聞きで聞いており、行方不明になった子供は通ってる小学校で最後の手掛かりが見つかってる件がほとんどだと言う。


 その他にも不確かではあるが幾つかの事を聞き、結果として予想通り小学校に怪人Nは出現する可能性が非常に高いという結論に達した。恐らくは怪人Nは存在の縛りのような物で限られた場所にしか存在できないのだと思われる。


「灰川君、疑う訳では無いし詳しい事も分からんのだが……勝てるのかね…?」


 花田社長にとって佳那美は既に他人ではない、ハッピーリレーに母親と一緒に緊張しながら面接に来て、合格して研修を頑張る姿を見て、笑い、泣き、時にはアドバイスして、影に日向に応援してきた。


 だが決して贔屓はしなかった、配信企業の社長として佳那美は配信界でやっていけるか厳しい目で見つつ、企画部から上がって来る佳那美の研修報告書に『デビュー先送り』のサインを何度も書いて、その度に心が痛んだ。


 そんな中で佳那美のデビューが決定した時は本当に嬉しかった、これはハッピーリレー幹部の人達ですら心から喜び、ルルエルちゃんのデビュー配信の時に隠れて泣いてるスタッフまで居たらしい。社長も立場が違ってたら泣いてたかもしれないと語った。


 佳那美はよく笑う子だ、明るく頑張り屋で小学4年生ながらVtuberとしてデビューするという夢に向かって頑張った。そんな佳那美がハッピーリレーの皆は好きなのだ。それは社長も、そして灰川も同じ気持ちだ。


「さっきは話しませんでしたが、敵は同情の余地が一切ない存在です。俺の持つあらゆる手段を用いる事に躊躇も考慮も持たないと決めてます」


「ふむ…それは敵とやらに有効な手段なのかね?」


「使ってみなければ分からないとしか言いようがありませんが…普段は絶対に使わないと決めてる術や手法を使います。油断も隙も見せず、可能な限り迅速に、完全に祓い切ります。佳那美ちゃんのため、そして今まで犠牲になって来た子供たちのためにも」


「ならば約束してくれ、必ず勝利し灰川君も無事に戻って来ると、そしたらまた一緒に怪談でもしながら酒を飲もうじゃないか」


 社長は灰川の身も案じてくれた、その事に胸が熱くなる。勝たなければならない、敗北は許されない、灰川とタナカの敗北は佳那美の命に繋がる。



「必ず勝利します、奴は何としてでも俺が討ちますよ、負けてやる気は一切ありません」


「頼んだぞ、私も花田雄吾の名に懸けて全力での協力を約束する」



 今回は本気だ、手抜きも油断も躊躇も一切なしの真剣勝負、殺るか殺られるかの勝負となる。


 相手は人間ではなく怪異だ、たとえ人間であっても悪逆非道の限りを尽くした者に、身勝手な享楽のために多くの子供の未来を奪った相手に手加減など必要ない。


 たとえ自分の心を殺す結果になろうとも、奴を逃がす訳にはいかないのだ。


「それで社長、少し頼みたい事があるんですが」


「ん? 分かった、何をすれば良いのかね」


 その後は社長に少し頼みごとをしてからハッピーリレー事務所を後にし、灰川事務所に行って準備を進めてからタナカが迎えに来た。




 灰川とタナカは荷物を積んだ軽自動車で渋谷東南第3小学校に向かう、国家超常対処局の情報では第3小学校に怪人Nが出現する時刻は夜の11時前後の可能性が高いらしく、それに向けて準備をするためだ。


「誠治、昨日に説明した通り俺は霊能力はそこまで高くない、だが強力な霊現象耐性がある。それを用いて武器などを使って怪異を叩くのがやり方だ」


 タナカは霊能者としては呪術などは使用できないが、生まれつきに高い霊現象耐性があり生半可な怨念などは近づけさせる事すら無い体質だ。


 元は外国で傭兵をしていたそうで武器の扱いや格闘術はお手の物、傭兵を辞めてからは裏社会に身を投じて闇社会で金を貰って依頼を受けて、暴力手段で生きてたと語った。


 しかしある時に国家超常対処局にスカウトされ入局、それからは表に出ない怪現象の解決に従事して様々な人の役に立ててるという実感が湧き、今は心を入れ替えて職務に当たってる。


「俺も昨日に話した通り、霊能力は高いし様々な術が使えます。怪異に対しては大抵は負けませんが、霊などは近寄って来ないため実は目で幽霊を見たりすると怖いという性質があります、あと身体能力は期待しないで」


「やはり作戦は校内にトラップを仕掛け、待ちと攻めを適宜に繰り返す策が良さそうだな」


「お互いに普通のお祓い屋とは言い難いっすね、今回の俺のやり方も普通の霊媒師が知ったら唾吐きかけられるレベルっすよ」


「全くだな、俺の取る方法も軍隊式除霊とでもいうような方法だ、傍から見れば野根村と同じくらい頭がおかしいと思われても仕方ない」


 既に作戦などは決まってるが、人員が2人な上に技能や経験がチグハグな灰川とタナカでは出来る事が限られる。時間的にも大掛かりな物を用意する事は出来ないため、ほとんど2人掛かりの体当たり的な策になるのは必然だった。


「分からない事が多いっすからね、実体存在型怪異だから物理的な攻撃が効果あるのか、祓うのに霊力はどのくらい必要なのか、その場その場で判断しなきゃならないっす」


「ああ、だがこちらだって武器は用意してある、アドバンテージは取れてる筈だ」


 灰川もタナカも準備は万端だ、後部座席やバックシートには用意してきた物が積んである。タナカの服装は黒とグレーの夜間の隠密活動に適した服を持ってきており後で着替える、灰川の服装はタナカに用意してもらった高い耐久性を持ったスーツである。


 当初タナカは灰川にもスーツより優れた耐久性の夜間戦闘服を着させるつもりだったが、訓練を受けてない灰川では体の動きが制限されてしまう上に、灰川の使う道具が上手い具合に収納できないという事情があったため、防弾防刃スーツになった。 


「ところで国家超常対処局なんて大層な名前の割に軽自動車って、予算はあんま無い感じなんすか?」


「予算が豊富なんて聞いた事が無いな、装備や機材の申請を出しても通らない事がほとんどだ」


「秘密機関も大変なんすね、想像だと大きいワンボックスカーとかに乗ってるイメージだったっすよ」


「そういう車に装備いっぱい詰め込んで現場に当たりたいと思ってるが、これがなぁ……前に行った現場も酷いもんだったぞ」


 タナカは国家超常対処局の職員として30歳で入局してから10年ほど、様々な怪異に当たったそうだ。その中の一つの話をしてくれた。




  古びた金網の中

  

 東北地方のある森の中に古い金網に囲まれた10m四方くらいの土地がある、高さは成人男性の頭より少し高いくらいで上は塞がれておらず、金網に囲まれた土地の中には特に何も無い。


 一見すると無意味な場所に思えるが、地元では地盤が不安定で危険だから封鎖してるとの事だ。しかし真相は違う可能性が高いと判断した国家超常対処局の指令で、タナカはその場所の単独調査を命じられた。


 軽自動車で現地に向かうが道が悪く、軽自動車では性能的に森の奥には進めないと判断して、荷物を持って山道を3キロほど歩く羽目になった。訓練されてるとはいえ不整地で草も生い茂り、虫も大量に居る場所の3kmは疲れるらしい。市街地での生活に慣れた欠点が出てしまった。


 現地に到着してタナカは金網の中に入ったり外から調査をしたが何も無く、局の指示通りに一夜を金網の周辺にテントを張って明かす事になった。


 夜になり寝袋で寝る時間になっても霊的な気配はなく、これは外れ案件だなと思ってた所に怪奇現象が発生した。夜に起きて夜間調査のためにテントの外に出ると、金網の中に見た感じ3億円くらいの現金が鎮座してたのだ。


 人が来たならタナカは気付く、入り口も無くよじ登るしか入れない金網の中に音も無く3億円もの金を置くなんて不可能だ。怪現象である事は即座に判断が付き、手を出したらロクな事にならないと判断して手は出さなかった。


 しばらくカメラで撮影などをしてると一匹の夜行性の鳥が金網の中に着地した、それと同時に地面から黒い何かが出てきて鳥を飲み込んだそうだ。それを見た瞬間にタナカは何故か「あの金が欲しい!」と強烈に思うよになり、半ば無意識に金網の中に入ろうとした。


 しかし途中で辛うじて気を取り戻し、持っていたナイフで自分の肩を軽く突き刺し、完全に目を覚まして夜にも関わらず荷物を置いて急いで車まで戻って帰還した。その後はその森は国の管理が入るようになり、立ち入りは制限されるようになって今もお祓いなどの対処をしてる。


 後の調査の結果、あの土地は昔に村八分になった者を追放した家があったらしく、そこに行くと神隠しに遇うという話が昔は語られてたと分かったらしい。金品などの欲を掻き立てる物を見せて誘い込むような方法を何故とってるのかは分からない。




「神隠し系の話ですね、土地の霊的な境界が乱れてるんでしょう」


「局の仲間の霊媒師もそう言ってたな、俺も危うく神隠しになる所だった」


 もし支給されてる車が軽自動車じゃなくてジープ系の悪路に強い車だったら行くのも逃げるのも苦労はしなかったという、しかし車で行ったら車輪の跡が付くからそれはそれで駄目だとも言う。


「難しいっすね、でも選択肢は多いに越したことないっすからね」


「そうだな、このご時世に予算を増やしてくれと強く言うのも気が引けるし、小さい部署だからなぁ」


 秘密の国家機関も苦労してるようだ、そんな話をしてたら目的地に到着した。


「誰も居ないっすね、駐車場にも車は無いし」


「今日は渋谷東南第3小学校は生徒も教師も一切が立ち入り禁止状態だ、校門も閉まってるし校舎の鍵は全て閉まってる。もちろん鍵は持ってきたぞ」


 第3小学校の校舎は完全に静まり返っており、16時という時刻特有の色が濃い空の光を浴びて少し懐かしさを感じるような情緒が感じられた。 


 タナカは車の影で着替えつつ装備を整え、灰川も準備を行う。


「…やっぱそれって本物なんすか?」


「全て本物だ、昨日に局員が3名やられて今日は校舎内に誰も居ない件を受けて使用許可が下りた、取り扱いには最善の注意を払う」


 まだ着てないがタナカの装備はまるで映画に出てくる戦場の軍人みたいな装備だ。ボディアーマーやヘルメット、他にも灰川には名前は知らないが映画で見た事あるような物を多数身に付ける。


 当然のように武器も所持しており、屋内での取り回しが出来そうな小型の自動小銃と拳銃がバッグの中に入ってる。これでは傍から見たら学校に押し入るテロリストだ。


「もし子供が居たら間違っても撃たないで下さいよ、佳那美ちゃんに当てたら俺がアンタを殺しに行くからな」


「分かってる、児童を発見したら保護が最優先だ。だが守る力とNを倒す力、最低でも撃退する戦力が無ければ何にもならん、児童を見つけたら手筈通りに誠治が守って俺が壁役だ」


 今回の目標は怪人Nを祓うことだ、最善としては児童が攫われてくる前に倒す事だが、そうはいかない可能性だってある。その場合は被害児童の保護が最優先に変更される。


 変則的だが分かりやすい行動指標だ、子供が連れて来られる前に決着を付ける。それを考えた場合、強力な武器は必要だと田中も灰川も判断し、国家超常対処局も銃火器の投入を許可した。


 だが使用にはかなりの制限が付くらしく、おいそれとは撃てないとも語った。局とのやり取りも制限されてる状態だから、現状を厳しく判断して使用しなければならない。


「手慣れてるっすね…今までも日本で使って来たんすか…?」


「機密事項だ…と言いたい所だがバディに隠し事は出来ん。怪異に対して使って来たが人に向けた事は裏時代から国内では一切ない、俺は弱いからこんな物に頼らなければ怪異に対処できん。誰しも誠治のような霊能力の才能に恵まれてる訳では無いんだ」


 タナカは傭兵時代の事は言わなかったし灰川もそこは聞かない、きっと戦場に行った事もあるのだろう、彼からはそんな雰囲気を感じる。


 灰川は銃なんて映画かアニメの世界の物と思ってた部分がある、実際に使うことを前提に目にすると銃という物に拒否感というか怖さを感じてしまう。映画で主人公が格好良く撃つ銃が今は怖いが、頼もしい武器である事は間違いない。その怖さは味方にすれば強いという事に他ならないからだ。


 武器というのは不思議な物で、持ってるだけで安心するという側面がある。現に灰川も今はビジネスバッグとスーツの下に多数の道具を隠してる、それだけで安心する何かが得られてる。武器とは使い方を間違わなければ自分と大切な何かを守る力になる道具だ。


「まずは中に入るぞ、こっちだ」


「よろしく頼むっすよタナカさん」


 タナカは校内地図を見て全体を把握しており、灰川もある程度は覚えてきた。事前に決めていた裏口の鍵を開けて荷物を持って校舎の中に入り靴を履き替える。


 バッグから銃火器を取り出して装備を完成させようとタナカが動いてた時に。


「よし、作戦開始だ。まずは手筈通りにトラップを~……」


「あっ! 大人がいるよみんな~! こっちに大人がいたー!」


 侵入を果たした数秒後、誰も居ない筈だった校舎の中から子供の大きな声が響いた。



「本当だー! やっと学校から出られるっ!」


「変なカッコしてるー!」


「何年生の先生なのー?」



 ゾロゾロと子供たちが出てきた、何事かと呆気に取られてたが。


「誠治…この子達には見覚えがある、学校名簿で見た子達ばかりだ……」


「ウソっしょ…霊視したけど普通に子供たちっすよ、霊が成り代わってるとかじゃないっす……」


 タナカは急いで銃をバッグに戻し、灰川は霊視で現状を確かめる。どうやら考えもしなかった事態が発生してるらしい。


「ねぇ君、今日は学校休みだよね? なんで学校に居るのかな?」


 灰川は取り繕った笑顔で高学年と思われる一人の男子生徒に話し掛けた。


「なんかさっき気付いたら、みんな学校に居たんだよ! どうなってるの!?」


「学校の皆が来てるよ! でも先生も大人の人も誰も居ないんだよー!」


「学校から何やっても出られないんだ! 鍵を開けてもドアが開かないの!」


 想定外の最悪の事態だ、怪人Nは今までのパターンから一度に1から3名の者しか攫えないと判断してたのだが、完全なる間違いだったようだ。Nの今回のターゲットは第3小学校の全校生徒、それを可能にする何らかの方法があったのか、元から出来たが今までやらなかったのかは分からない。


 現状の予測・作戦開始時刻16・00時点で渋谷東南第3小学校の生徒児童約600名、全校生徒が校舎内に軟禁状態である事が予測される。怪人Nはまだ出現してない可能性が高いと思われるが、当初の作戦の遂行は非常に困難と言わざるを得ない。


 作戦の前提を覆される最低最悪以下の状況となった、土壇場に来て大幅な作戦変更と敵戦力の測り直しを余儀なくされたのだ。しかし諦める権利は灰川とタナカは有していない。何としてでも現状の突破を目指さなければならない義務がある。


 それは依頼を受けたからとか局の指令だとかではなく、今を生きる大人として子供を守らなくてはならないという、人間の矜持の義務であった。だが敵は待ってくれない。


 灰川は咄嗟に後ろの裏口のドアを開けようとしたが無駄で、霊力や陽呪術を使っても開けられない。現時点を持って灰川とタナカは600名の児童を守りつつ、怪人Nと戦わざるを得なくなった。 


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― 新着の感想 ―
[一言] 実体存在型怪異 思考の出来るのは厄介すぎますね
[一言] こんな大人数を転移?させるなんてかなり強い悪霊なんやな……
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