321話 学園祭の風景と噂
学詠館祭に来て校舎外を見回ると、皆が幾つかのキッチンカーが気になると言ったので、少しそれぞれで小腹を満たそうという話になった。
焼き物などの王道の飲食店のキッチンカーや、クレープやお洒落なドリンクやスウィーツなどの屋台もあり、どこも外部客や学詠館生徒で賑わっている。
市乃たちは楽しみながら出店を見ており、それぞれにアレが美味しそうとかコレが可愛いとか言いながら食べ歩きしている。
「さて、俺も何か食うかなぁ、あれ? あの人って…」
皆に水は差さず、せっかくだから何か食べてみようかと灰川も思ったのだが、見覚えのある人物と目が合った。
「灰川さん? 奇遇ですね」
「えっ、サイトウさ…じゃなくて富川プロデューサー? どうしたんですか、こんな所で」
「今日は学詠館高等部の文化祭の取材ロケですよ、OBTテレビの仕事で来ました。番組によってはディレクターも務めますので」
富川は30代後半くらいの男性で、new Age stardomのプロデューサーを務めており、そして国家超常対処局にはサイトウというコードネームで所属している。
「そうなんですね、良かった。富川Pとそっち方面の仕事をする時って、大体は嫌な感じのモノが多いですもんね」
「ははっ、確かにそうですね。西B区画も奥多摩の時も嫌な感じのヤマでしたしね」
「というか良い感じがするオカルト関係なんて殆ど無いっすよね、タナカさんと一緒の時も同じようなもんですし」
「たまには後味良しで気分よくなれる仕事に当たりたいものですが、そんなの無いって言っても良いくらいですよ」
今回はオカルト関係で来た訳ではなく、学詠館高等部に危険な何かがあるという情報は入ってない。
テレビ局員としての現場取材という感じで、今日に撮影したものはニュースバラエティで使われる予定との事だ。
今は撮影の合間の休憩時間らしく、そのまま2人で隅の方に行って話が始まる。富川の息子は相変わらずVtuberが好きで、配信やnew Age stardomも楽しく見てるとか、富川はナツハ推しだが最近は北川ミナミの配信も目を見張るものがあるなんて話をする。
しかしやはりと言うか話はどうしても仕事方面に向かってしまい、周囲に誰も居ない事を富川が秘密機関で鍛えた目で探りながら小さな声で話した。
「あ、そうだ、良い知らせがありますよ灰川さん。ジャパンドリンクが出していたnew Age stardomの出演者NG、交渉の末に緩和される事が決まりました」
「!! マジですかっ、そりゃ良かったっ」
ジャパンドリンクは大企業であり、スポンサーを務める番組や自社CMなどには出演者や抜擢者の起用禁止が出される事が普通にある。
シャイニングゲートやハッピーリレーも例外ではなく、所属者の中には理由あってNGが出されていた人も居たのだ。当然ながらNG指定を出された本人には、そういった事は明かされない。
2社と富川Pやメインディレクターの広峰などが交渉し、企業のイメージ低下には繋がらない、その人物にしか出せない味があるなどの説得をして、向こうのコンプライアンス委員会も了承した。
所属者たちを活躍させる活動は様々な物があり、大きな仕事になると簡単には行かないものが多い。
現場で仕事や活動に当たるものが人間である以上、様々な思惑のぶつかり合いや誤解があり、最初から最後まで順風満帆に行く仕事は少ないものだ。
灰川は花田社長から『とんとん拍子で進む仕事は相手が忖度してる可能性が高いから、ちゃんと意見を言ってもらえるように関係を作れ』と言われた事もあった。
「良い知らせが聞けて気分が良くなったっすよっ、シャイゲとハピレの皆さんは凄く頑張ってるし、どうにかなんないかなって思ってたんですよ」
「後で電話で知らせようと思ってたんですが、直接言えたので手間が省けましたね。ははっ」
全ての所属者のNGが解かれた訳ではないが、ここからも交渉はしてくれるとの事だ。なんとも頼もしい人達だと灰川は思う。
灰川がNG緩和に喜んだのは単純に嬉しかったというのもあるが、シャイニングゲートは所属者同士の軋轢が強まってると渡辺社長に聞いてたという理由もある。(298話)
番組に出たいけど出れない、もしくは出たくないけど出演者のスケジュールの都合があって出なければならない、などといった所属者の軋轢を助長しかねない出来事が発生する可能性が少しでも下がったのだ。
その軋轢を渡辺社長は軽く見ておらず、深まりが強まれば決定的かつ修復不可能な内部分裂、もっと行けば職員が所属者を引き抜いて独立という事だって考えられる。
灰川は渡辺社長から軋轢を緩和するためのパーティー開催の相談を受けており、もしそれが実現した場合には軋轢緩和が上手く行く可能性は、少しだけかもしれないが上がったということだ。
「ハイカワっ! ヤキトリって料理は美味しいねっ、クレープもパンケーキサンドのチョコレイト味もスゴく美味しいや!」
「灰川さん! あっちで売ってたハンバーガーおいしいよっ、あとねあとねっ! あっ、富川Pさんだっ、こんにちわっ」
「うおっ、アリエルも佳那美ちゃんも両手に食べ物持ち過ぎだって! 2人とも口の周りベタベタじゃん!」
「こんにちはエイミさん、リエルさん、私は仕事があるので失礼します。皆さん騒ぎにならないように、程々に楽しんで下さいね」
富川は皆さんにもよろしく伝えておいて下さいと言って、そのまま仕事に帰って行った。本当なら皆を集めて挨拶したり、富川が挨拶しに行ったりするのが正しいのかも知れないが、皆の休日の気分に水を差さないようにしようという方向になったのだ。
富川はテレビ局員としても忙しいらしく、大変な仕事なんだなと灰川は心の中で思う。
どうやら他にもテレビ局の取材は来てるらしく、あんまり目立たないよう過ごすのが吉だと教えられたりもした。
「そろそろ来苑の出るステージだな、混むのも嫌だし早めに行こうぜ」
「そだねー、来苑先輩がステージ近くの席取ってくれたんだしね」
「来苑先輩のステージ楽しみね! しっかり聞いて楽しむわ!わははっ!」
「由奈ちゃんも音楽が好きなんですね、一緒に楽しみましょう」
来苑が出るのはオーケストラのコーラスで、なんと編成人数100名を超える5管編成以上のフルオーケストラだ。
学詠館祭のメインイベントの1つで午前と午後に開催され、来苑は午前の部に出るという形だった。
「演奏の腕の良い中等部とか大学部の奏者も呼ばれて編成されるんだって、100人以上ってなると他の作業に支障が出ちゃうらしいから」
「私も吹奏楽を少しやってますが、100人の演奏にコーラスまで付けるなんて考えられません。さすが学詠館ですねっ」
100人以上編成のフルオーケストラなど簡単にはお目にかかれない、こういった規模のコンサートなんてあまり開かれないし、開いたとしたら凄い金が掛かる。
音楽に強い学校だからこそ出来るコンサートであり、この人数の若い年代の奏者でしっかり演奏を出来るのも凄い事だ。
学詠館は高校生や大学生にして既にオーケストラ楽団に所属している生徒も居たり、音楽配給会社と契約して仕事をしている者も居たりする。
灰川たちは無事にコンサートホールの前の方の席に座り、そこから少し雑談などをしながら時間を潰す。
「クラシックの曲もあるし、流行曲のオーケストラアレンジもあるみたいですね。クラシックはドイツ作曲家の協奏曲と、流行りの曲はstrike the lostのGIGA憤怒みたいです」
「ゲーム音楽もあるぞ、しかも俺がやったことあるゲームじゃん! セルシアード・ナイツのラストバトルの曲だ、これやるのかぁ」
学詠館は様々な音楽に対して偏見を持つ事なく学んでいく方針であり、ゲーム音楽やアニメ音楽なども良い曲であれば演奏する事があるのだ。
現代はアニメやゲームの音楽は3流の曲とバカにされるような物ではなくなっており、各地で演奏されたり親しまれている曲も多い。プロの有名な作曲家が作ってる曲だって多いし、プロが演奏する機会が普通にあるような時代になった。
「昔のゲームだよね? 灰川さんやった事あるんだー」
「子供の頃にやったゲームだけど今でも凄い覚えてるぞ、音楽も高く評価されてるの多いし、ラストバトル曲は今もファンが居るんだよ」
昔のファンタジーゲームの曲が本格的なオーケストラで演奏されると知って灰川は色めき立つ。
どんどん観客が入り始め、ステージに並べられた椅子や楽器をスマホで撮影したり、何だか凄そうなんて声もそこら中から聞こえるようになって来た。
座席は指定制だが立ち見も許可されており、会場は既に混雑している。テレビ局のカメラも入り、入り口近くや副調整室の撮影用スペースを見ると、その中には富川が率いるOBTテレビの局員たちも撮影をしていた。
そうこうしてる内にステージが始まり、生徒の奏者たちが次々とステージに入る。
フルート、数種類のオーボエやクラリネット、トランペットにホルンにトロンボーン、バイオリンやコントラバス、凄い数の管楽器に弦楽器に打楽器だ。
コーラスもステージに入場し、その中の1人に来苑の姿が見える。すぐに指揮者も入場してきた。
ホール内には拍手が鳴り響き、灰川は隣に座っている市乃と空羽に『来苑が居るぞ!』なんて話し掛けて笑顔になったりもしたが、すぐに拍手は止んで指揮者の挨拶のトークが始まる。
どうやら指揮者は教師のようであり、もちろん音楽に関してはプロと言って差し支えない技量を有してる。
『会場の皆さん、本日はお越し下さりありがとうございます。音楽の素晴らしさや、洋の東西問わず様々な~~……』
指揮者の挨拶がされていき、奏者たちは静かに待ったり楽器や楽譜の用意をしたりしながら準備を進める。
灰川たちが注目するのはもちろん来苑であり、市乃や空羽はスマホで軽く撮影し、灰川も記念に2枚くらい来苑の写真を撮っておいた。
ステージに立つ生徒達は普段のホワイトの制服の上にローブのような物を羽織っており、こらが恰好の良さや美しさを引き立てている。
来苑も普段とは違った面持ちであり、普段とは違った服という事もあって雰囲気が違う。
やがて曲が始まり、100人を超えるオーケストラの大迫力の演奏が披露された。
各個の技量は高く、非常に聞き応えのある演奏だ。音が体を貫く、スピーカーなどの増幅器を通さない生の音は迫力も凄い。
バイオリンの独奏、トランペットの連奏、ティンパニの緩急ある連打、灰川のような素人にはどれも凄い物に見えた。
コーラスも男子生徒と女子生徒の声が混ざり合い、素晴らしいハーモニーになる。
残念ながら来苑の声を判別する事は出来なかったが、灰川たちは迫力あるオーケストラを聞いて感動的な気持ちを感じつつ、ホールを後にしたのだった。
「凄かったな! あんな大迫力だと思ってなかったっての!」
「こんなに大勢の演奏って凄いのね! 来苑先輩もカッコ良かったわ!」
「ボクも8管編成のオーケストラは久しぶりに聞いたけど、やっぱり迫力があるね」
生音の演奏とはCDやスマホで聞く音とはまるで違う質感だ、とにかく迫力が違う。
同じ曲を大人数で聞くというのも一体感があるし、イヤホンやヘッドホンで聞くのとは違った凄さが感じられるのだ。
「じゃあそろそろ校舎の中に行こうか、来苑も生徒の出し物のショップの係になってるらしいし、行って見てみようよ」
「せっかくだから来苑先輩にも会いたいな~、学校の来苑先輩はどんな感じなんだろ~、むふふ~」
一行は校舎の中に入り見回っていく、灰川は桜の介助をしつつ慎重に歩き、皆は賑わう学園祭ムードの校内を楽しく見ていく。
来場客や学詠館の生徒が楽しみながら歩く今日は、高校の校舎の雰囲気も普段とは大幅に違うのが見て取れる。
「2年生の出し物はあっちの方でやってるみたいですよ、行ってみましょうか?」
「行きた~い! 来苑先輩がどんなことしてるか見たいもん!」
「佳那美ちゃんも楽しんでるんだね~、私も賑やかで楽しいな~」
「あ、桜、階段上るから気を付けてな」
校舎2階の2年生の教室階に行き、生徒の出している展示物やショップなどを見ていく事にした。
「あっ、灰川さんに皆、こっちにも来てくれたんすねっ! ステージから見えてたよ、みんなっ」
2階に行くとすぐに廊下で来苑を見つけ、一行に挨拶をしに来た。服装はステージに出た直後だからなのか、いつもの白い制服の上にローブを羽織っている。
「オーケストラ凄かったよ、あんなに大きなの初めて見たよ」
「空羽先輩に褒められると嬉しいっすねっ、あのオケって毎年話題になるんですよ、あははっ」
「招待してくれてありがとうございます、凄く賑やかで楽しいですねっ」
「来てくれてありがとう史菜ちゃんっ、楽しいって言ってくれて安心したっす!」
皆で挨拶と礼を交わしつつ、ステージに立っていた来苑がカッコ良かったとか、大規模オーケストラに感動したなどの感想を言ったりしていく。
少ししてから灰川の方に来苑が向き、改めて会話をした。
「いや凄いなホント、演奏の技術も高いし、コーラスも迫力あったしメチャ楽しめたって! 来苑のステージ服姿も良い感じで綺麗だぞ」
「えっとっ、灰川さんにそう言われると、すんごく嬉しいっすね…ぅぅ…、顔が熱くなってきたっす……」
灰川に礼を言われたり褒められたりして、来苑は嬉しくて高揚する。だが同時に照れてもしまい顔は逸らし気味だ、その様子を見て灰川以外の皆が一計を案じる。
「灰川さん、私たちあっちの方を見て来たいから、来苑に案内してもらったらどうかな? ふふっ」
「それが良いと思いますっ、女子しか入れない出し物のお店が気になりますので」
「誠治っ、来苑先輩ともっと仲良くなりなさいっ。せっかくの文化祭なんだから!」
皆が灰川と来苑に親睦を深めてもらおうと画策し、しばらく2人きりにして学園祭を楽しんでもらおうという話になったのだ。いわば学園祭デートを周囲に組まれてしまったという感じだ。
「ちょ、みんな、マジか…。まあ良いけどさ」
「えっ!? いきなり過ぎっすよ! ど、どうしよっ…ぅ~~…」
「じゃあ後でね来苑、せっかくだから楽しむのがお勧めだよ。ふふっ」
こうして灰川と来苑が置いて行かれ、さてどうしようかと灰川が考え始めた所。
「あっ、居た居た! 来苑、私のとこお客が来てないから呼び込みしてよ~!」
「ちょ、瑞理! だから自分は呼び込みとかしないって言ってるってのにっ」
「そうだった、ゴメンて! ん? その人はフレンドさん?」
「えっとっ、この人はぁ…友達っていうかぁ~…」
「こんにちは、灰川です。来苑の知り合いというか何と言うか」
話し掛けてきたのは倉沢 瑞理という来苑の同級生で、学校での親友と言える人物だ。
トランペットを始めとする幾つかの楽器の奏者であり、陽気な性格だが何か陰キャみたいなオーラもある感じの生徒である。
「おっ、もしかしてこの人が来苑のアレな人って感じ? 学祭に誘うとかやるねぇ」
「ちょっ、違っ…ぅぅ…、…ち…違わない…っす…」
コソコソと何やら話しているが灰川たちには聞こえない、瑞理は来苑からVである素性も打ち明けられている数少ない者の1人だ。
ついでに来苑に好きな人が居る事も聞いており、それが過去にギガンティック・ハイという名前で活動してた配信者だという事も知らされている。
「こんにちは、良かったらウチらの出し物に来ませんか? 楽しいですよ!」
「良いの? じゃあ折角だし行こうかな、大丈夫だよな来苑」
「は、はいっ、えっとっ、瑞理は音楽カウンセリングって出し物してるっす! 行ってみましょう!」
来苑の友達の瑞理たちがやっている出し物に行く事になり、2年生教室の1つに連れて行かれた。
灰川はニュートラルで楽しんでいる感じだが、来苑は緊張気味だ。実は来苑はプチ炎上した際にテレビ局に謝りに行った以降、灰川と2人で行動するという事がほとんど無く、好意のある異性への耐性が低いため、どうしても緊張してしまうのだ。
そんな中で事情を知る友達に連れられて、イベント出店の出し物の見物に行く事になるのだった。
瑞理は音楽カウンセリングという、相談客の話を聞いて好きそうな音楽を探して紹介するというものをやっている。しかしカウンセリング内容はフリーダムであり、音楽に関係ない話も普通にしたりもするのだ。
業界関係者や外部客が多く来てるとはいえ学園祭だ、生徒達は今日という日を楽しみながら過ごしている。来苑も瑞理もその1人なのは変わらない。
校内の男子更衣室で生徒の2人がステージに出る準備をしながら会話に興じていた。
「なあ、今年も4階の奥の方が立ち入り禁止になってるってよ、毎年なんなんだろうな?」
「防火扉が閉まって入れなくなってるって場所だろ? 大輔が先生に聞いた話だと、学詠館祭の仕事が無い教師があそこで仕事してるって言ってたらしいぜ」
「あ~、そういう感じなのか。ちょっと不思議に思ってたんだけどよ、謎が解けたな。今日は職員室とかも人の出入りがありそうだもんな」
「真実を知ったらつまらねぇもんだよ、噂だと学詠館祭の時にあの辺りに入ると将来に失敗するなんて話とかあったしな。御札とか貼ってあるなんて話もあったし、はははっ」
学詠館高等部には学園祭の時にだけ閉鎖される場所があり、そこには前から噂なんかも立っていたりした。
しかし普段は普通に解放されてる場所だし、学詠館祭が明ければ普通に使われるため、そこまで大きな噂にもなっていない。
高校生となればオカルトに強い興味を示す者も少なくなるし、1年に1度しか閉じる事もないから気にする人は少なかった。
「さ、行こうぜ! 今日は張り切ってやろうや!」
「そうだな! マウスピースも新調して演りやすくなったし、調子も出て来たしよっ」
学園祭にて張り切る彼らは今日だけ立ち入り禁止になっている場所の事など忘れ、パレード行進の披露に向けて気合を入れる。
今日は楽しい学園祭!、外部の人も生徒も楽しく過ごすお祭りの日だ!
ところで祭りとは何だろう?
祭りとは元々は『祀り』、つまり神仏などを祀る宗教的な意味合いを持った行事である。
普段は人前に出さない仏像が衆目の前に出るのが祭りの日だったり、逆に普段は人が入れる場所が封鎖されて儀式などが行われたりもする日だ。
彼らは知らない、以前に学詠館祭の日に4階奥の封鎖された場所に立ち入った者がどうなったのか。
学園祭、それは学生たちの青春を彩る行事の一つだ。普段と違う学校の雰囲気、楽しく過ごす生徒や来客たち、きっと大切な思い出になる事だろう。
だが、それは本当に『楽しいだけの学生の祭り』なのだろうか?
その楽しいイベントの裏に隠された意味があるかも知れない、本来の『祭り』としての意味が隠されているかもしれない。




